どうにかなるさ症候群!?もう少し大人が現実を教えてあげる必要がある

どうにかなるさ症候群!?もう少し大人が現実を教えてあげる必要がある 困った教育問題 学校や家庭で起こる問題を少しでも減らしたい
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私は、仕事上多くの子どもと接しています。

そこで近年の子どもと、私が子どもの頃とかなり考え方が異なってきっているのを感じました。今回はそんなお話です。

現実を直視できない現実

私はメインとして中学生に勉強を教えています。私の生徒A君は中学3年生。そう受験生です。私は受験生のときは勉強は嫌いでしたが、負けず嫌いだったので毎日勉強をしていました。

しかしA君は勉強が全く出来ません。勉強を教えていても、その時はしっかりするのですが、家では全くしません。宿題を出してもしてきません。受験生なのに遊びまくります。

別に遊ぶなとは言いません。テレビも見るなとは言いません。ゲームをするなとも言いません。しかし、彼は度を越しています。

流石にそんな日々が続けば私もまずいと思います。そこで私との「人生相談会」を開きました。

私はよくこういうことをします。勉強も大事ですが、なぜ勉強をするのか。今何か悩みがないか?等、少し道を外した話をします。

現実を直視できない現実

ある時、彼と話をしている中で気になることを言い始めました。

 A君:「先生。大丈夫!何とかなるよ。」

 私:「何が?」

 A君:「受験は何とか合格できるよ」

 私:「勉強しないと厳しいぞ。周りの友達は高校に合格したくて毎日頑張っているんだよ。」

 A君:「なんかやる気が起きないんだよね。家だと家族に邪魔されるし、自分自身やる気も起きないし・・・」

 私:「勉強は自分のためだよ。家族に邪魔されるのは言い訳にしかならないよ。もし、人生で何かに失敗したときそれを誰かのせいにこれからもしていくのか?結局そうなったときも苦しむのは自分だよ。」

 A君:「う~ん・・・そうだけど・・・」

 私:「高校に行かなかったとして、家で過ごしていてご飯とかもらっていても、将来親がいなくなったときはどうするの?自分で生活していかなきゃいけないんだよ。」

 A君:「そのときは働くよ。」

 私:「そこでまた問題だ。最近では多くの人が大学に行って卒業している。自分がどこかで働くとき、雇い主は一体どっちを採るだろうか?」

 A君:「やっぱ大学を卒業したほうでしょう。」

 私:「わかってるじゃん。じゃぁ勉強しなきゃ。それに勉強していたほうが人生の選択肢も無限大に広がっていくんだよ。」

 A君:「まぁそうだろうねぇ・・・」

 私:「今の時期だけでも気合を入れてみな。ほんの数ヶ月の間だけでもいいから。今の頭の柔らかい時期にどんどん知識を吸収してごらんよ。もし、君と私が全く新しい何かを勉強しだしたとして吸収率が早いのは、頭の柔らかい君のほうなんだよ。」

 A君:「年取ると頭が固くなるもんねぇ」

 私:「そう。だから少しの間だけでも頑張ってみなよ。」

とまぁ、いつもこんな感じの話になります。どうやら頭ではわかってはいるようです。

しかし、目の前に、そして、実際に危機的状況に陥ってみないとなかなか実感できないようです。

確かに、私の学生の時も将来のために勉強をしていたという感覚ではありませんでした。周りのみんなに勉強が負けたくないからという思いだけでした。

しかし、受験があるのは今も昔も同じです。勉強をやるにこしたことはありません。私も、もっと勉強をしていればよかったと思うからこその言葉です。

しかし、こんな風に勉強をしなくちゃとわかっていても勉強を全くしない子どもはとても多いのです。そしてそのほとんどが「なんとかなる」と口にします。

子どもの認識は大人の責任もあるのかもしれない

「なんとかなる」と思っている子どもの中に、ある傾向が見受けられました。その子どもたちの親は、子どもが困っていたらすぐに手を貸してしまうようなのです。

たまたまある子どもの前で英語の問題を出してみました。側には親がいます。

子どもは問題の答えが分からない様子でした。するとすぐに親に質問をし始めたのです。そして親はそれに対して答えを言ってしまったのです。たまたまこの親子だけかと言うと、他の親子でも同じような現象が見受けられました。

子どもがかわいいのは良くわかります。しかし、すぐに助けてしまうのは子どものためにはなりません。自分では何も出来ない子どもになってしまうからです。危機を感じない子どもになってしまうからです。

私達大人が手を貸すのは、本当に最後の最後でよいのではないでしょうか?

それが子どものためになるのではないでしょうか?

子どもにそのことを伝えられるのは私達大人です。

人生の厳しさをもっと伝えていかなければいけないことでしょう。

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