高年齢にも人気がある通信教育 高齢者ならではの2つの理由

記事内には広告が含まれています。

通信教育は「高年齢の方」にも人気があるのです。

理由は大きく分けて2つあると考えられます。

1つは生涯学習として勉強を楽しんでいる。そしてもう1つは、若いときに勉強をしたくてもできない環境だったことが挙げられます。

生涯学習として勉強を楽しんでいる

まず1つ目は「生涯学習」です。

近年、生涯学習という言葉が注目されています。生涯学習とは、職業上の能力の向上、生活の向上、自己の充実などのため、一人ひとりが生涯を通じて様々な学習を行い、より豊かな自己をつくり出していくために行う学習です。

これらの学習の基本は、一人ひとりの自発的意志に基づいて行うことです。そのため、自分のライフスタイルに合わせて行われていきます。学校や社会の中での組織的な学習ばかりではなく、スポーツ活動、文化活動、レクリエーション活動、ボランティア活動などを通しても、結果的に何かを学び得たとき、それは各自の生涯学習となります。

若い時に勉強したくでもできなかった

もう1つの理由として、「若いときに勉強したくてもできなかった方」の存在です。家庭の事情や時代の流れの中、大学に行って勉強することよりも、少しでも社会に出て活躍をされた方がいます。そして高齢となり会社を退社し空いた時間を活用し、若いときにでき得なかった学習を始めると言った感じです。

通信教育の場合は、学習する時間や場所を自分の決めることができるので、生涯学習の理念に合っていて、第二の人生を探す高年齢の方にとっては、最適な学習方法なのです。

データから見る通信大学生の年齢

公益財団法人「私立大学通信教育協会」のページによると、令和2年に文部科学省が「学校基本調査報告書」を出しています。

それによると、通信大学に在籍している学生の年齢層を見て取ることができます。

50歳~59歳 60歳以上
大学 17.3% 16.1%
大学院 25.1% 15.9%
短期大学 4.9% 1.4%

このデータから見て取れるのは、通信大学の場合、学生の3人に1人は50歳以上ということです。

そして通信大学院に関しては、学生の5人に2人はやはり50歳以上であるということです。

大学は若い人が行くところだと思われがちではありますが、通信大学に関していうと、その限りではないということが分かるかと思います。

参照 大学通信教育の現状(私立大学通信教育協会)

 

目的はさまざま

次に通信大学で勉強する目的です。

これは年齢別に分かれているわけではないため、全体的なデータとなってしまいます。

6.2%の人が生涯教育のため、7.4%の人が教養のためとなっています。

つまり先にも紹介したように、生涯教育として勉強を行う人は一定数いるということです。

ではこの数字を、たとえばの話ですが、明星大学の通信大学生の人数に割り当てて考えてみたいと思います。

明星大学の通信教育課程に在籍する生徒数は、2020年度では約4000人となっています。

50歳~59歳 60歳以上
大学 692人 644人%
大学院 1004人 636人

実際先ほどの割合は通信大学全体で出した文部科学省のデータであり、明星大学のデータというわけではありません。

あくまでも参考値として、明星大学の通信教育課程に在籍する生徒数を使い計算させてもらいました。しかし実際には、ここで出た数字と大きくは変わらないと考えています。

これだけ多くの50歳以上の方が通信大学や通信大学院で勉強をしているのです。

データから見る通信大学生の年齢

年齢層が高い通信大学として奈良大学の通信教育部が挙げられます。

2021年のデータとして18歳~86歳まで1300人が在籍しています。学生の平均年齢は59歳であり、60代の人が一番多く、全体の4割を占めているということです。

高齢者が多い理由としては、奈良大学が取り扱う学習内容によるものかもしれません。文化財歴史学科が設置されており、歴史や歴史遺産、文化財について勉強することができます。

学費も年間19万円で通信大学の中では比較的安く抑えられています。

さらに博物館学芸員の資格を取得することも可能です。

入学は書類選考のみ

通信大学であるため入学は書類選考のみです。特別に入試の勉強をする必要がありません。

それも高齢者が大学での勉強を始めやすいということにもつながっているのかもしれません。

まさに勉強を始めようと思うときに遅いということはないということではないでしょうか。

私が通信大学で小学校の教員免許を取得し始めたのは25歳の時です。2年半かかりましたが、取っておいてよかったと今でも思います。

「教員免許」
取得できる通信大学を検索

「資格」
取得できる通信大学を検索

タイトルとURLをコピーしました