ここでは音楽の教員免許が取得可能な通信大学を紹介しています。
まず現在日本で音楽の教員免許の取得することができる通信大学は2校しかありません。明星大学と大阪芸術大学です。
また取得期間もどちらの大学を選ぶかによって異なってきますので、注意が必要です。
音楽の教員免許が取れる通信大学
種別 | 地域 | 大学名 |
---|---|---|
1種 | 東京都 | 明星大学 |
大阪府 | 大阪芸術大学 | |
2種 | 東京都 | 明星大学 |
1種、2種とありますが、基本的にどちらの種類の免許を取得したとしても教員として働く資格を有することになります。
しかし、多くの教員が1種免許を保有しているため、1種を取得できるのであれば取得しておいた方がよいでしょう。
明星大学
教員免許 | 幼稚園、小学校、国語、英語、数学、理科、社会、美術など |
---|---|
資格 | 学士、社会教育主事、司書、学校図書館司書教諭 |
学費 | 11万円 |
大阪芸術大学
教員免許 | 小学校、国語、美術、音楽、工芸 |
---|---|
資格 | 司書、博物館学芸員、社会福祉主事、建築士 |
学費 | 23万円 |
音楽教員免許の取得期間は大学や人によって異なる
音楽の教員免許に限ったことではないのですが、免許を取得する際に必要となる期間は、選ぶ通信大学や人によって異なります。
まずすでに大学を卒業している場合においてお話をさせていただきます。
すでに大学を卒業している場合
基本的にすでにどこかの大学を卒業している場合には、卒業した大学の単位を利用することができます。
そのため4年間通信大学に在籍する必要はなく、最短2年で教員免許を取得することが可能となります。
募集がない年度があるため注意が必要
通信大学の中には、科目によっては募集を停止するケースがあります。
たとえば明星大学ですが、2022年度は、
2022年度は、中学校・高等学校の音楽および美術の教員免許状関連科目の開講を行いません。このため、正科生、正科・課程履修生および科目等履修生の音楽コースおよび美術コースの募集はありません。
という記載があったことがありました。
大学側の事情だとは思いますが、このようなことがありますので、どの教員免許を取得しようとしたとしても、自分の取りたい教員免許を、その年度は取り扱っているのかを確認した方が良いでしょう。
そのためにも必ず資料を取り寄せたり電話をしたりして確認した方がよいです。
通信大学だけど試験がある
たとえば明星大学で音楽の教員免許を取得する場合には入学選考試験があります。
「演奏動画の提出」が必須となっています。
募集定員も10名となっているため、それなりに楽器の演奏ができるレベルいないと合格は難しいかと思います。
必要なレベル
通信大学といえど音楽の教員免許を取るためには入学試験があります。
ソルフェージュ、楽典、ピアノ演奏を練習することをお勧めします。
と明星大学では紹介されており、それなりのレベルがないと合格することができないことがわかります。
どの程度単位互換ができるかを調べる
大阪芸術大学の場合、卒業した大学で取得した単位がどれだけ認められるかによって、免許取得までの最短期間が変わってきます。いわゆる「単位互換」です。そのため、卒業した大学から成績証明書を取り寄せ、教育委員会に提出し判断してもらう必要があります。
基本的に通信大学というのは、目標となる免許や資格を取得するために必要な単位を補うことを目的としているため、足りない分を補うのにどのくらいの時間がかかるのかは、その人によって変わってくるというわけです。
ただし明星大学の場合は、最短でも4年間となっているため、言い方を変えると誰でも4年間必要となるのです。
かなりの努力が必要と推測される
私は音楽の教員免許を取得したわけではありませんが、小学校の教員免許を取得する際に音楽でかなりてこずりました。
それも子どものころから趣味程度ではありますが、ピアノを習っていたのにもかかわらずです。
どのようなところで私が苦労したのかを紹介したしたいと思います。
音楽的な知識が必要
私の場合は子どものころから趣味程度でピアノを弾いており、数年習っていた経験も持っています。またコードを利用すれば歌謡曲であればある程度弾くこともできます。
つまりある程度の技術はあったのですが、知識はほとんどありませんでした。短調がどのようなもので、長調がどのようなものなのかということを知らなかったのです。
通信大学で単位を取得する際には科目修了試験という筆記テストがあります。これには知識が必要となります。そのため基礎的な音楽の知識を持ち合わせる、もしくは勉強をしないと単位取得は厳しいものとなることでしょう。
高い技術も必要
また音楽の先生と言ったらピアノをある程度のレベルで弾く技術が必要でしょう。学校行事、たとえば入学式や卒業式でピアノ伴奏をすると言ったら音楽の先生です。もちろん音楽の授業でも中学校や高校であれば全学年に指導することになるでしょう。部活動も吹奏楽部などの顧問になることでしょう。
つまりある程度の高い技術も必要となってくるのです。まったく音楽の経験がない状態から通信大学で音楽の教員免許を取得するのであれば、それ相応の努力が必要となると考えられます。
教員採用試験も狭き門
音楽の教員になるためには、教員採用試験に合格する必要があります。他の教科に比べ需要が少ないため、倍率が高くなってしまいます。その中を勝ち抜くためには、音楽についての知識や技能が高いレベルで必要となることでしょう。
周りのライバルは、子どものころからずっと音楽に携わってきたような人たちです。その人たちよりも技術でも知識でも優れた成果を残さなければ採用試験には合格できません。
そう考えると、他の教科に比べるとかなり狭き門であるかと思います。
その人の状況により大きく変わる最短取得期間
ここまでお話ししてきましたが、音楽の教員免許を通信大学で取得することはハードルが高いと思います。
また通信大学であれば、今までの学歴によって最短取得期間が変わってきます。そのため一概に「何年で音楽の教員免許が取れる」とは言い切れないのが現状です。
また日本でまだ2校しか音楽の教員免許を取得することができず、まだまだしっかりと体制が整っていない印象があります。他の大学でも取ることができるのであれば、共通したルール、たとえば取得期間になってくるかと思います。
教員免許を取得できる通信大学を紹介しています。無料資料請求もできます。