教員免許を通信大学で取得する際、スクーリングをうまく活用することで勉強効率が高くなります。
教員免許を通信大学で取るときには、少なからずスクーリングが必要となります。スクーリングというのは、大学や施設に行き先生から直接授業を受けることです。
必修科目であるため、必ず修得しなければなりません。一見面倒に思えるスクーリングではありますが、個人的には参加してよかったと思っています。
スクーリングは弱点克服の近道
私は明星大学で教員免許を取りましたが、「教職実践演習」という科目はスクーリング必須でした。
教員免許を取るためにはこの授業に参加し合格しなければならないというプレッシャーはあったのですが、多くの通信学生とグループ活動を行う授業であったため、参加してとても楽しかったです。
またこの科目以外にも、レポートで手こずってしまった科目も併せてスクーリングに申し込み授業を受けました。
通信大学での3つの単位修得方法
通信大学では単位を修得する方法は以下の3つのが基本となります。
一般的には、「レポート+科目試験」になります。この2つを合格することで単位を取ることができるのです。
しかし苦手な教科の場合には「レポート+スクーリング」という方法を選択してもよいのです。
※科目によります。
※これ以外の単位修得方法もあります。
スクーリングがテスト代わりになる
スクーリングの授業はテスト(科目試験)の代わりになります。
テストはどのような問題が出題されるのかは基本的には分からないですし、決して簡単ではありません。
しかしテストの代わりとなるスクーリングの授業は、直接先生の講義を聴くことができ、質問もできるという大きな特典があります。
またスクーリングで行う授業の最後には大抵試験が行われます。そのほとんどがノートや資料を持ち込むことが可能です。教科書を持ち込んでもよい場合もあります。
ですからしっかり授業を聞きメモを取っていれば、試験に合格しやすいのです。
スクーリング費用は必要だが苦手科目はスクーリングがおススメ
レポートをしている上で、「この教科は難しい!科目修了試験では合格が難しい」と感じたならばスクーリングを受けることをおススメします。
私はどうしてもレポートと科目修了試験が合格できない科目が2つありました。それをスクーリングで受講したところ、それまでの苦労がウソのように理解することができスクーリング後のテストにも結構簡単に合格することができました。
ただしスクーリングは1科目ごとにお金が追加で必要となってきます。なるべく安く通信大学生活を送りたいと考えている方は、スクーリング必修科目以外は自力で勉強した方がよいでしょう。
通信制大学の弱点 すぐに質問ができないこと
通信大学での勉強の基本は自宅学習です。好きなとき好きな場所で勉強できる一方、わからないことがあったときにすぐに解決できないといった弱点があります。
つまりすぐに質問を投げかける相手がいないのです。
自分の言葉で聞くからこそ理解できる人は苦手かも
一般の学校であれば、わからないことがあったら先生に直接質問をすることができます。
質問してもよくわからないときも、その場で追加で質問することができます。
- 〇〇ってどういうことですか?
- こういうことだよ。
- つまりこういうことですか?(追加の質問・確かめ)
- そうだよ。
私の場合はですが、「3」を口頭で行うことにより自分の中に落として込めます。それがないと本当に自分の聞いた情報で間違いないのか不安になってしまいますし、しっかりと自分の中に落とし込めないのです。
私のような自分の言葉にして落とし込むようなタイプの人は、何かわからない問題に直面したときには直接質問できる場面が必要となることでしょう。
スクーリングに参加することで直接質問をすることができます。さらに授業で話を聞くだけでも、自分一人で勉強をしているよりも理解度が断然増します。
この点から考えてもスクーリングの参加の意義はあると考えています。
テキストからの読み取りに限界がある
通信大学でレポートを作成する際には、教科書を読み理解する必要があります。
しかし教科書によっては書いてある内容が難しく、上手く理解できないことがあります。また人によって文章読解力が異なるため、教科書学習が難しいと感じる人もいることでしょう。
そういったときに直接話を聞けるスクーリングは役に立ちます。
スクーリングは直接授業を受けられるため理解しやすい
スクーリングのよい所は、「直接授業を受けるため非常に分かりやすく理解もしやすくなるという点」です。
通信大学での勉強は、自宅学習がメインとなるため分からないところを直接聞けるというのはとても大きなことです。
悩んでいたことがすぐに解決
スクーリングに参加すると、レポートで悩んでいたことをすぐに解決することができました。
私の場合、ほとんどのレポートはそれほど問題なく合格していました。
ところが、どうしても合格をもらえない科目がいくつかありました。
なぜ合格をもらえないのかよく分からず、最終的には分からないところが分からない状態になってしまっていました。
ところがスクーリングに参加し授業を受けてみると、すぐに悩みを解決できました。それまで悩み続けていたことがあっさり解決できたのです。
また先生も丁寧に教えてくれます。場合によってはレポートの書き方のヒントも教えてもらえたりします。
そのような面でもスクーリングは非常に役に立つと思います。
メディアを使ったオンラインスクーリングもある
インターネットデバイスを利用したオンラインスクーリングを導入している通信大学が増えています。
これにより、今までスクーリングといえば大学、もしくは指定された施設で受講する必要がありましたが、自宅にいながらでも参加することができるようになりました。
通学不要で免許や資格が取れるように
オンライン授業の導入により、まったく大学に通うことなく免許や資格が取れるようになってきました。
たとえば佛教大学であれば、一部の教員免許は通学不要で取得することができるようになったようです。なりました。
また多くの通信大学では、大学卒業資格である「学士」に関しても通学不要で取得をめざせるようになりました。
佛教大学で教員免許取得する場合
たとえば佛教大学での免許法認定通信教育では、取得する免許状によってはスクーリング履修が不要となっています。
免許法認定通信教育の対象者は以下の通りです。
すでに教員免許状を持っている人、そして一定の在職年数がある人が上位の免許状、または他の種類の免許状を取得する場合に活用できる。
たとえば幼稚園、または中学校教員として勤務経験が3年以上ある場合は、科目等履修生、もしくは免許法認定通信教育を受講することで小学校2種の教員免許を取得することが可能となります。
学習相談もWEB上で
授業がオンライン上で受けられるようになったと共に、学習相談もWEB上でできるようになりました。
通信大学で勉強していく中で、履修科目に関してや免許の申請の仕方など分からないことが出てきます。
私の場合は何かわらかないことがあったら電話して聞くようにしていました。
電話でもよいかもしれませんが、WEB上で個人データを見ながら相談を受けたほうが明確な答えを得られることでしょう。
相談してわかることがある 免許状は通信大学が発行するわけではない
ちなみにですが、わからないことがあれば通信大学に直接相談してみるとよいでしょう。
私の話となりますが、通信大学で所定の単位を修得すれば自動的に教員免許が授与されると思っていました。
ところが教員免許状を発行するのは教育委員会ということなのです。相談するまで知りませんでした。
あくまでも通信大学では、「教員免許に必要な単位を取得するだけ」なのです。このようなことも通信大学に相談することでわかったのです。
教員免許を取るならスクーリングは必須となる
通信大学で教員免許を取る場合には、スクーリングへの参加は必須となります。
教員免許を取るなら数単位はスクーリングで修得の必要あり
たとえば今回は佛教大学を例に挙げてみます。
佛教大学で教員免許状を取得する際には、少なからず数単位はスクーリングが必須となります。
たとえば以下のような感じです。
小学校教員免許状 | 幼稚園教諭免許状 |
---|---|
|
|
つまりこれらの科目はスクーリングに参加しなければ修得することができないということなのです。
実習科目も必須科目
スクーリングではありませんが、教育実習や介護実習といった実習科目も参加は必須となってきます。
基本的に免除されることはありません。
介護実習は教員免許を取る際の必修科目です。介護施設に5日間、養護学校に2日間実習を行いに行きます。
今回は佛教大学を例としましたが、通信大学で教員免許を取得するのなら少なからず数単位はスクーリングが必須となります。また教育実習も必須となってきます。
スクーリングの日程目安 夏休みに生徒が多く集まりやすい
スクーリングの日程についてお話しします。
まずスクーリングはいつでもあるわけではありません。特定の月にのみ開催されます。
そして月により、開講日数が異なります。
5月 | 6月・7月 | 8月 | 10月 | 11月 | 12月 | 2月 |
---|---|---|---|---|---|---|
4日 | 11日 | 23日 | 8日 | 6日 | 8日 | 9日 |
たとえば大学が長期休暇となる8月は日程が長く組まれています。長期間スクーリングが行われるため、多くの生徒が集まってきます。
※あくまで目安です。
※明星大学を参照(2023年度版)。
同時に行われる 優先順位を決める
スクーリングは複数の教室で同時に行われます。
ある教室では科目A。ある教室では科目B。ある教室では科目C。
明星大学は大きく数多くの教室があり、同時にさまざまな科目の授業が行われています。
そのため場合によっては、スクーリングで受講したかった科目の授業が被ってしまうこともあります。
まずは「スクーリング必修科目」を最優先してください。それ以外は自分の判断で決めればよいと思います。
さまざまなタイプのスクーリング授業
スクーリングには「対面授業」と「遠隔授業」の2つの種類があります。
たとえば「保育・教職実践演習」は4日間(22コマ)の対面授業となります。これは時間的には長い方です。
「教育原理」や「法学」などは2日間(11コマ)であり、さらに遠隔授業となります。
このように科目によって授業形式(対面・遠隔)や授業時間の違いがあります。
いつでも目的の授業が開講しているわけではない
取りたい授業がすべてのスクーリング期間で開講しているわけではありません。
たとえば「教育方法学」という科目の場合、7月と12月に遠隔授業として開講されています。それ以外のスクーリング期間では開講されていないのです。
そのためスクーリングに参加するのであれば、どの科目の授業をいつのタイミングで受講するのかの計画をしっかりと立てる必要があります。
スクーリングは同じ目的を持った仲間ができる
スクーリングでは、同じ目的を持った仲間を作りやすいです。
通信教育の基本は「一人での自宅学習」です。一人での勉強は、やる気を保ち続けるのがなかなか難しいのです。
はじめのうちはやる気に満ちていても、段々勉強から遠ざかってしまうなんていったこともあります。
そんな時、同じ目的を持った友達がいるのは非常に心強いものです。そういった友達を作ることがスクーリングでは可能です。
互いに刺激し合うことで自宅学習での意欲も変わってくることでしょう。また分からないことを意見交換し解決する糸口を見つけることもできるかもしれません。
意見交換は大事
スクーリングで出会う人たちとの意見交換は大事です。
- どのくらいのペースで勉強しているのか?
- 難しかった試験は?
- 〇〇の科目のポイントは?
- ▲▲のレポートはどんな感じで書いた?
- 教育実習の申し込み方は?
- 外語実習の注意点は?
などの情報を共有することができます。
また教育実習や介護実習に関しての情報交換もすることができます。
私の場合ですが、とくにこの2つの実習について困ってしまった経験があります。
- いつ実習先に連絡をするのか。
- 誰が連絡をするのか。
- どこに連絡をするのか。
もしうまく申し込みをしていないと、教員免許が取れる時期がどんどん遅くなってしまいます。
タイミングを逃すと免許取得の時期が遅れる
通信大学の場合、教育実習先への連絡は自分自身で行います。また介護実習に関しては実習の1年前までに連絡をします。
つまり、いつでも実習に行けるわけではありません。受け入れ側の予定もあるということです。
時期を逃してしまうと、免許取得の時間が伸びてしまうのです。
さらに単位が何単位以上ないと実習が受けられないという条件もあります。
このようなこともあるため、通信大学の事務局に何度も連絡をして聞くのも方法としてはありますが、同じ学生から情報を仕入れるのは有意義なことだと思います。
だからこそ、スクーリングに参加することに意味はあると考えています。
介護実習は教員免許を取る際の必修科目です。介護施設に5日間、養護学校に2日間実習を行いに行きます。
学生気分を味わえるスクーリング
スクーリングは何といっても学生気分を味わうことができます。
私の場合は、明星大学のメインキャンパスでスクーリングを行いました。通常の学生が夏休みで大学を使用していない間に、通信大学生が集まるのです。
大学と言う環境に身を置くことで、学生気分を楽しむことができました。大人になるとそのような機会はなかなかあるものではありません。非常に新鮮な気持ちになれます。
一般の大学生活と違う点といったら、周りの学生の年齢層が非常に幅広いということでしょう。でもそれはそれでよい経験だったと思います。
モチベーションアップにつながる
スクーリングに参加することは何よりもモチベーションアップにつながります。
通信大学での勉強は孤独なものです。
自分で進行管理を行っていく必要があります。強い意志がなければやる気が低下してしまうこともあります。
そんな中、同じ境遇の学生と交流できるスクーリングはモチベーションアップにつながります。
参照 通信大学の弱点 対面授業ではない+モチベーションの維持
スクーリングの参加は自由だが参加するメリットは大きい
スクーリングの参加は自由ですが、別途スクーリング代金が必要となります。
そのためなるべく学費を抑えたいという人は躊躇してしまうかもしれません。
ただし数科目だけでも参加してみるとよいとは思います。
また通信大学で教員免許を取る場合には、スクーリングに参加しないと修得できない単位があります。
スクーリング参加が必須科目がある
スクーリングを受講することが必須となっている単位が一部あります。
私の場合、明星大学で小学校教員免許を取得しましたが、教職実践演習はスクーリング必修科目でした。
しかしそれ以外の科目は、レポートと科目試験を合格することだけで単位を取得することはできます。
スクーリングは別途料金が必要
スクーリングは別料金です。
参加する科目数分だけお金が必要となります。
通信大学によってスクーリングの金額は異なります。おおよそですが、1科目あたり10000円前後であるケースが多いです。
そのためなるべくお金を節約したいと考えている人は、私のように苦手な科目だけ参加すればよいと思います。
スクーリングへの参加は情報交換+意識を高める
私個人の感想としては、少ないながらもスクーリングに参加してよかったと思っています。
同じ状況の通信大学生と情報交換ができますし、何よりも勉強に対する意識を高めることができるためです。
そしてここまでもお話ししてきたように、理解しづらい科目を簡単に理解することができ、悩んでいた単位がすぐに取得できた点は非常に大きかったと思っています。
スクーリングには1日で終わるタイプや数日にかけて行うタイプなどさまざまです。もし私のように理解しづらい科目が出てきたときには、一度スクーリングを検討してみてはいかがでしょうか。
よくある質問
- 通信大学で教員免許を取るためにはスクーリングは必要ですか?
-
必要です。
- 通信大学のスクーリングの内容は?
-
通信大学で教員免許を取得する際に必要なスクーリング科目では、グループで模擬授業を計画し発表しました。
- スクーリング必修科目以外はスクーリングに参加しなくてもよいですか?
-
参加するのは必修科目のみです。ただし苦手な科目はスクーリングで勉強したほうがよいと思います。
取得できる通信大学を検索
取得できる通信大学を検索