通信大学で免許や資格を取得する際に、一度は耳にする言葉としてスクーリングがあります。スクーリングとは直接授業を受けることです。
通信大学での勉強は基本は自宅学習です。しかし取得する免許や資格によっては、スクーリングに参加しなければならないこともあります。また苦手な科目をスクーリングに参加し理解度を高める人もいます。
スクーリングは通信大学の本部が置かれているキャンパスで開催されることもありますし、全国の各主要都市でおこなわれることもあります。
私もスクーリングには2度参加し、非常に有意義だと思いましたしおススメしたいと思うのですが、ネックとなるのは会場までの距離と時間でした。
通信大学はスクーリングが楽しみでもありネックでもある
「スクーリングは「面接授業」」のことです。
つまり、大学に直接行き、授業形式で教授から直接授業を受けることです。直接授業を受けるわけですから、自分で勉強するよりも理解度が高くなり、レポート作成でつまづいていたこともあっさり解消されたりもします。
また、「スクーリングの最後に行われるテストに合格すれば、科目終了試験を合格したこととなる」ので、とても嬉しい制度です。
しかし、便利なスクーリングにも弱点はあります。
それは、住んでいる地域から近い場所に大学があれば良いのですが、遠い場所にある場合、スクーリングが開催される場所へ行く時間とお金が必要になってくるのです。ただしその辺りの問題も、近年では解決されつつありますので、それについては後述しています。
同じ境遇の仲間に会えるのは嬉しい
スクーリングでの楽しみは、同じ境遇の人たちと出会えるということです。今まで一人で自宅学習をしていたわけで、悩みを共有できる人は少なかったと思います。ところがスクーリングに行くと、周りは全て同じ境遇の人たちばかりですので、話が合います。
通信大学で学んでいる人たちは、様々な人生経験を持つ人ばかりですので、色々な人と話すのは楽しいと思います。また、なんといっても学生気分に戻れるというのも良いです。
さらに情報交換をすることもできます。難しくてなかなか合格できないレポートがあったとしても、情報交換をすることでヒントを得ることもできるのです。
スクーリングは地方でも開催される でも・・・
以前はスクーリングといえば通信大学のあるキャンパスまで行く必要がありました。
しかし近年では、地方都市でもスクーリングを開催してくれる通信大学が増えてきています。そのため以前よりもスクーリングを受けるハードルは下がったと言えます。
通信大学にもよりますが、スクーリングは夏、冬、そして春に開かれることが多いです。それ以外にも土日に開催されることもあります。
一般の大学生が長期休みとなる時期にスクーリングが行われるわけですが、「夏は日本全国でスクーリングを開催するけど、それ以外はメインキャンパスでしか行わない」という通信大学もまだまだあります。
私がスクーリングで必要とした費用
スクーリングの費用は「1教科10,000円前後」です。
私が始めてスクーリングに参加したときには3教科受講しました。そのため、授業料が30,000円でした。
「1教科10,000円!?それって高いんじゃないの?」
もしかしたらそう思われるかもしれませんが、これは人それぞれの考え方によると思います。結論から言うと、私の場合はスクーリングを受講して良かったと思っています。長く悩み続け、なかなか合格できなかった教科を、合格できたわけですからね。
参照 通信大学の学費
私の住まいは静岡であり、通信大学は東京でした。距離としてはそこまで離れた位置ではありませんが、旅費や宿泊費、食費等を含めると、1回のスクーリングに必要とする金額は約70,000円となりました。
もっとスクーリング会場との距離が離れている人であれば、さらに費用が掛かるかと思います。
もしあまりお金をかけたくなく、スクーリングに参加してみたいと考えているのであれば、なるべく近場の通信大学を選ぶというのも1つの手でしょう。
また、通信教育を受講している人の多くが社会人です。そのため時間的余裕がない人が多いと思います。このようなこともあり、できれば通信大学は近場で選んだ方が良いのかなと思います。
できれば通信大学は近場が良いと思う
通信大学が近くにあれば、旅費や宿泊費をグッと抑えることができます。ですから、通信大学の受講を考えている方は、お住まいの地域に近い大学を選ぶのも一つの手だと思います。
たまに掲示板でも質問されるのですが、どの通信大学で免許や資格を取得したとしても、取れる免許や資格は全く同じものです。また、通った通信大学により、採用の優劣が決まるということは通常ありませんので、心配しないでください。
そのため、私の場合は明星大学で小学校の教員免許を取得したわけですが、それが佛教大学でも、玉川大学でも聖徳大学でも、どこで取得しても小学校の教員免許は教員免許です。さらに、一般的な大学の教育学部で取得する教員免許も、通信大学で取得する教員免許と同一のものです。
免許状のどこかにそれらを差別する文字は入りません。
さらに教育現場で実際に働いているときに、出身の大学を聞かれたことはありません。私から言ったこともありますが、「あ、そうなんだ。明星大学で教員免許取る人多いよね」くらいで、接し方が変わるとか何かしらのトラブルに巻き込まれることもありません。もちろん、保護者から聞かれることもありません。
通信制大学に通う現役の先生も多いです。「中学校の教員免許は持っているけど、小学校の免許は持っていないから通信大学で取得する」というような感じです。そのため、教育現場の人間からしてみると、通信大学とは一般的なものであり、それにより優劣を付けられることはないのです。
このようなこともあり、通信大学は目的の免許や資格が取れれば、どこを選んだとしても問題はありません。なので、家から通いやすいという理由で選んでも良いと思います。
スクーリングのない通信大学もある
最近ではスクーリングを必要としない通信大学も増えてきました。
パソコン上で授業を受けることのできるe-ラーニングが広まってきたという影響もあるかもしれません。
小学校教員免許を取るためにはスクーリングを必要としますが、大学卒業資格の学士はスクーリングに行かなくても取得することができます。時間的余裕がなく、学士を取得したいと思っている人にとっては便利です。
このように通信大学で勉強することの垣根は、どんどん低くなってきたと思います。
「あの免許があったら・・・」「この資格があったら・・・」と思っている人は、挑戦しやすくなってきていると思います。