特別支援学校教諭の免許を通信大学で取得するためには、普通教員免許を既に取得している必要があります。
普通教員免許とは、「幼稚園」「小学校」「中学校」「高校」のことを指します。
大学によっては、普通教員免許を持っていない人に向け、特別支援学校教諭の免許を取得するのと同時に普通免許が取得できるようなカリキュラムを組んでいる大学もあります。
特別支援の教員免許が取れる通信
種別 | 地域 | 大学名 |
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1種 | 千葉県 | 放送大学 |
群馬県 | 東京福祉大学 | |
東京都 | 明星大学 | |
神奈川県 | 星槎大学 | |
京都府 | 佛教大学 | |
兵庫県 | 神戸親和女子大学 |
特別支援学校教諭の仕事内容
特別支援教諭の仕事内容は、視覚障害や聴覚障害、知的障害など、「何かしらの障害を抱えた子供や普通学級での生活が困難な子供」への教育を行います。大抵の場合、少人数での指導となり、子供たちの自立や社会参加を支援する教育を行います。
特別支援学校でも、「幼稚部」「小学部」「中学部」「高等部」と分かれており、それぞれの教員免許状を持っていることが前提となります。そしてさらに、特別支援のための免許状を取得することが原則となっています。
子供の障害の程度により、教育内容や指導内容が変わってくるため、臨機応変に対応しなければならないでしょう。
特別支援学校勤務を希望する先生の思いは様々です。例えば、支援学校を初めから希望される方もいますし、教育には携わりたいけど普通学級に疲れてしまったという方など、勤務する先生の動機は、一般的な学校よりも多種多様かもしれません。
普通学校の場合、受け持つ生徒の人数が多く、それにより仕事が多く残ってしまうことは珍しくありません。また、部活の顧問を担当していれば、帰宅時間が遅くなることは頻繁にあります。
しかし、特別支援学校の場合は、比較的残業が少ないという意見もあります。ただし、勤務時間中は、担当する子どもの障害の程度によっては目が離せないということもあります。そのため、休み時間をまともに取れないと言った意見もあります。
私の知る特別支援の先生
私の知る特別支援の先生は3人います。
1人目はもともと普通学級の先生をしていたのですが、途中から希望で特別支援のクラスを受け持つようになり、その後ずっと特別支援を受け持っている先生。
2人目は特別支援で教員をしながら普通学級の採用試験の合格を目指していた先生。
最後に特別支援学校から移動してきて普通学級を受け持っている先生です。
1人目の先生にお話を詳しく伺ったことがあります。単純な疑問として「なぜもともと普通学級で担任をしていたのに、特別支援の先生になったのですか?」というものです。
答えとして返ってきたのは「元々特別支援に興味があったんだよね。確かに手のかかることもあるけどそれは普通学級でも同じこと。手のかかることが普通学級とは違う感じかな。そして時間がゆっくりと流れている感覚になる。また子供たちが純粋な心を持っているのが分かる。そこに惹かれちゃっているんだよね。」とのことでした。
研究授業で少し見させてもらったことがあったのですが、確かに普通学級とは時間の流れ方が違う感じがしました。またこの先生の場合、本当によく保護者と話をしている姿を目にしました。保護者と先生が一緒に子どもを育てている感じでしょうか。
ちなみに特別支援のクラスにはサポートする先生が付いていました。授業は行わないのですが、授業や学校生活を円滑に進めるためのサポートをおこなうのです。その中の一人は常にイライラしているように見えました。
特別支援のクラスに関わることが向いている先生とそうではない先生がいるという現実を目の前にした気がしました。
特別支援を知る機会を事前に作ってみては?
特別支援が自分に向いているのかそうではないのかは、経験をしてみないと分からないと思います。
私も自分が小学生の時に学校内に特別支援教室はありましたが、足を運ぶ機会がなくどのようなことをしているか分かりませんでした。
教員免許を取る時に「介護等の体験」を7日間おこなうことになっています。5日間は社会福祉施設、2日間が特別支援学校です。つまりまともに特別支援学校内の様子を見る経験は2日間しかありませんでした。
そのため、もし少しでも特別支援教諭に興味があるのなら、日頃からボランティアに参加してみると良いと思います。そこで経験を積み、自分が普通学級の先生になりたいのか、それとも特別支援の先生になりたいのか判断してみると良いでしょう。