通信大学で教員免許を取ることはできます。しかし問題は「その後」です。
通信大学で教員免許を取り正規教諭として学校で働くとなると、教員採用試験に合格する必要があります。
まず学校で先生として働くためには、主に2つの道があります。
- 教員採用試験に合格し正規教諭として働く
- 講師登録をして講師として働く
学校で働いている多くの先生は「正規教諭」です。学校にもよりますが数割講師の先生もいます。基本的にどちらで働いたとしても仕事の内容が大きく異なるといったことはありませんが、優先される、もしくは重要な役割を担うのは正規教諭となります。
また給与の額や休暇、手当などが異なってきます。当然優遇されているのは正規教諭となります。
そのため多くの人が正規教諭を目指すわけですが、各都道府県で毎年行われる「教員採用試験」は難易度が高くなっています。
科目ごとに採用試験が分かれているため、倍率は科目により異なってきます。たとえば小学校の場合は約4倍程度となっています。
正規教諭を目指す理由 将来的に扱いが全然変わってくる
正式に採用された教員と講師との扱いには、短期的にはそれほど大きくは感じないものですが、長期的に考えるとその差は大きいものがあります。
教員免許を取得しただけでは教員にはなれません。講師として担任を持つことまでは出来ますが、給料が一定の額で昇給しなくなります。 また、学校内での重要な仕事に就くことは難しくなりますし、学年主任や教頭、校長になることは出来ません。
通信大学で教員免許を取るまではいいが・・・
教員採用試験は、現役の大学生が数多く受験します。現役の大学生の多くは、教員採用試験対策を大学4年生の段階で行います。
一方、通信大学では教員免許を取る勉強は行いますが、教員採用試験専用の勉強を行なうわけではありません。もちろん教科によっては通じるものもあるわけですが、合格するためには全然足りません。
そのため、採用試験用の勉強を自分で行なう必要があります。この点が通信大学で教員免許を取った人が不利になるポイントです。
不利となるのは学力面での話です。通信大学で取得した教員免許は一般的な大学で取得する免許と同じもののため、それが採用試験で不利に働くことはありません。
各都道府県で採用試験の問題は異なる
教員採用試験は、各都道府県、または政令指定都市で行われます。ちなみにですが、受験する都道府県によって問題は異なります。とくに一般教養では日頃からニュースを見たり新聞を見ていないと解けないような問題も出されます。
そのため、専門教養であれば、書店などで購入できる採用試験の問題集で対策は可能かと思うのですが、一般教養となるとなかなか絞り切れない気がします。
おススメは専門学校 重要なポイントを絞ってくれる
あくまでも個人的なおススメですが、教員採用試験対策を行っている専門学校に通った方が効率が良いと思います。
- 何を勉強すればよいのか
- どこを勉強すればよいのか
- 例年どのような問題が出てくるのか
このような需要なポイントを教えてくれます。私も1度体験で行ったことがあったのですが、自分で勉強しているところがいかに的外れだったのかを痛感するほどでした。
確かに専門学校に通うということはお金がかかってしまいます。しかし教員採用試験は1年に1度しかありません。極端な話ですが、的外れの場所を勉強して1年を棒に振ってしまう可能性もあるわけです。