「公認心理師」の受験資格を取得できる通信大学を紹介しています。
公認心理師とは国家資格で、教育、福祉、医療など、さまざまな分野において、心理学を活かしてサポートを行う仕事となります。
通信大学で取得できるため、社会人として働きながらでも目指せる資格となっています。
大学や通信大学で取得できるのは「受験資格」となります。これを取得することにより国家試験に挑戦することができるようになります。
受験資格を取得するためには主に以下の2つの方法があります。
- 大学で必要な単位を修得。さらに必要な科目を大学院で修得。その後、公認心理師試験に合格。
- 大学で必要な単位を修得。卒業後、認定施設で2年以上の実務経験。その後、公認心理師試験に合格。
そのほか、特例措置を活用して受験資格が得られる場合もあります。
通信大学でも通学制の大学でも、取得できるのは「受験資格」であり資格自体を取得できるわけではありません。「国家試験」に合格する必要があるのです。
公認心理師の受験資格が取れる通信大学・通信大学院
公認心理師の受験資格が取れる通信大学は4校あり、通信大学院は2校あります。
- 聖徳大学
- 東京福祉大学
- 放送大学
- 京都橘大学
- 佛教大学 大学院
- 東京福祉大学 大学院
公認心理師についてもっと詳しく
公認心理師とは、「保健医療、福祉、教育、司法・犯罪、産業・労働」といった5分野が主となり、人の心にさまざまな角度からアクセスし分析、支援、教育を行う仕事となります。
たとえば働く人の心理分析や心理支援を行ったり、心理的に不安を抱えている人へ相談やアドバイスを行います。
さらに心理的な支援が必要な人へのサポート以外にも、その関係者へのサポートも行います。
そのため、仕事内容から考えると活躍の場は非常に広く、企業であったり、学校であったり、各種施設であったりと、人間が関わる場所すべてが活動の場ともいえます。
たとえば企業のカウンセラーであったり、福祉施設、医療現場、学校教育現場、さらには少年院や刑務所でのカウンセリングも活動の場といえるでしょう。
働く場所の割合
主な活動分野としては、保健医療分野が約30%、教育分野が約29%、福祉分野が約21%のとなっています。
保健医療分野 | 精神科病院、一般病院、精神科診療所、一般診療所、保健所、保健センター、精神保健福祉センター |
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福祉分野 | 児童相談所、児童発達支援センター、障害児通所支援事業所、認定こども園、保育所、児童館等、障害者支援施設 |
教育分野 | 公立教育相談機関、幼小中高等学校スクールカウンセラー、大学等の学生相談室 |
司法・犯罪分野 | 少年鑑別所、少年院、刑事施設等、警察関係、裁判所関係、法務省保護局関係 |
産業・労働分野 | 組織内の健康管理・相談室、組織外の健康管理・相談機関、障害者職業センター・障害者就業・生活支援センター、就労支援機関 |
また、1つの職場だけではなく複数の分野で活躍している人が多いのも特徴です。
公認心理師と臨床心理士の違い
公認心理師と臨床心理士は、共に心理学により人のサポートを行う資格となります。
公認心理師は2018年にはじめて国家試験が行われました。臨床だけではなく心理学全体に関われるような資格をして設立されました。しかしまだ新しい資格であるということもあり、認定心理士と活動内容が似ている面もあります。
それでも2023年の段階ですでに異なった点も存在します。
まず公認心理師は国家資格です。しかし臨床心理士は民間資格です。
次に公認心理師は一度取得すれば更新する必要がありません。しかし臨床心理士は5年ごとに更新する必要があります。
公認心理師は複数資格を持っている
公認心理師の資格を持っている人は、そのほかにも複数の資格を持っている人が多いという特徴があります。
たとえば他に持っている資格としては臨床心理士は71%、学校心理士、臨床発達心理士、特別支援教育士といった心理専門職を持っている人は約79%となっています。
さらに福祉系の資格では、精神保健福祉士、社会福祉士を持っている人がいて、教育系の資格では、教員免許、特別支援学校教諭免許を持っている人もいます。
受験資格が得られる 国家資格が得られるわけではない
公認心理師は国家資格です。そのため通信大学や通信大学院で国家資格が取れるわけではありません。受験資格を得ることができるのです。
つまり「国家資格を取得するために受験する国家試験を受験するための条件を揃えることができる」ということなのです。
少しややこしいかもしれませんが、端的に説明すると、「大学や大学院で必要な単位を修得しないと受験できません」ということです。
公認心理師の仕事に関する疑問
公認心理師とは比較的新しい国家資格となります。
そのためあまり情報も多くはなく、不安を感じている人もいることでしょう。
とくに不安を感じるであろう疑問について紹介したいと思います。
公認心理師は仕事がないって本当?
公認心理師の仕事はあまりないという話を聞くこともありますが、実際にはそれなりの数はあります。
たとえばある求人サイトでは、約18000件の求人数がありました。その他の求人サイトでは約8000件。さらに他の求人サイトでは約2000件。
これを多いと取るのか少ないと取るのかにもよりますが、決して仕事がないというわけではありません。
公認心理師の仕事はキツイのか?
公認心理師の仕事がキツイかどうかは、その人次第というところが大きいでしょう。
そもそも広い意味で捉えると、人の心をサポートする職業です。サポートされないと問題である人と接するということです。
そのため信頼関係を築く必要があるでしょう。通常であれば理解できないような考えに直面することもあるでしょう。話がうまく通じないこともあるでしょう。
そのため人によってはストレスを抱え込んでしまう可能性もあります。
しかしそれを仕事と割り切ったり、やりがいと感じる人もいることでしょう。
そのため安易にキツイとはいえず、人それぞれというしかないかと思います。
公認心理師は社会人からでも目指せる
公認心理師は社会人からでも目指せる資格となります。
先述している通り、日本国内では4校の通信大学と2校の通信大学院で受験資格を取る勉強をすることができます。
通信大学のため、基本は在宅での勉強となります。
参照 通信大学の科目認定方法
そして通信制大学で必要単位を修得したら大学院への進学か、実務経験を2年以上積むことで、国家試験の受験資格を得ることができます。
大学院へ進学する場合にも、通信制大学院もあるため働きながら勉強するスタイルを取ることができるでしょう。