ここでは保健体育の教員免許を取得できる通信大学を紹介しています。
保健体育の教員免許を取ることのできる通信大学は少なく、一種免許状が取れる通信大学は2校のみとなっています。
保健体育の教員免許が取得できる通信大学一覧
通信大学で保健体育の教員免許を取得できる通信大学は「星槎大学」と「九州医療科学大学」の2つとなっています。
種別 | 地域 | 大学名 |
---|---|---|
一種 | 神奈川県 | 星槎大学 |
宮崎県 | 九州医療科学大学 |
保健体育の教員免許状には、「一種」と「二種」、そして「専修」があります。
- 二種・・・短期大学卒業レベル
- 一種・・・4年制大学卒業レベル
- 専修・・・大学院卒業レベル
一般的に現場の教員が持っているのは「一種」となります。
参照 教員免許の種類は3種類 一般的な普通免許状も一種・二種・専修に分かれる
星槎大学
教員免許 | 小学校、社会、保健、特支 |
---|---|
資格 | 学士、支援教育専門士、教育カウンセラー、自閉症スペクトラムサポーター、社会福祉士、小学校外国語活動指導者など |
学費 | 1単位5,000円 |
九州医療科学大学
教員免許 | 福祉 |
---|---|
資格 | 学士、社会福祉士、社会福祉主事任用資格、認定心理士 |
学費 | 18万5,000円 |
通信大学では免許に必要な単位を取る 教育委員会から免許状を授与される
保健体育の教員免許を取得するために必要な単位を修得するために通信大学を利用することになります。
そのため通信大学から免許状をもらえるわけではなく、免許状自体は単位を修得し申請することで教育委員会からもらえることになります。
二種は中学のみ 高校は一種
保健体育の場合、中学校は二種と一種があります。高校は一種しかありません。
つまり中学校で体育を教えるのなら短期大学卒業レベルから対象となりますが、高校で体育を教えるのであれば、4年制大学卒業レベルが必要となってくるということです。
- 中学校教諭二種免許状(保健体育)・・・中学で教えられる
- 中学校教諭一種免許状(保健体育)・・・中学で教えられる
- 高等学校教諭二種免許状(保健体育)・・・免許自体が存在しない
- 高等学校教諭一種免許状(保健体育)・・・高校で教えられる
専用の免許状を取得する必要がある
中学校教諭一種免許状(保健体育)を持っている場合には、中学校で保健体育を教えることはできます。しかし高等学校では教えることはできません。
その逆も同じことがいえます。
もし中学校の保健体育の教員免許を持っていて、高等学校で教えたいと思うのならば、必要な単位を修得することで可能となります。その単位は通信大学で取ることができます。
保健体育の教員免許を通信大学で取得する流れ
通信大学で保健体育の教員免許を取得する方法を紹介します。
基本的にどの教員免許においても同じような流れとなります。
大まかな流れ
「保健体育」と「保健」は違う 運動の体育は「保健体育」
「保健体育」と「保健」は違う教員免許です。
勘違いしやすいことなのですが、「運動の体育の先生」になるのであれば取得する教員免許は「保健体育」となります。
似た教員免許として「保健の教員免許」がありますが、この免許では運動の体育の先生になることはできません。
ちなみに「保健室の先生になるための免許」ですが、これは「養護」の教員免許となります。
保健免許状でできることは少ない
「では保健の免許状は何ができる?」
ということになりますが、保健指導、たとえば心と身体の成長や発育やケガをした時の対応などを指導します。
保健の採用は難しい
そして需要の面での話となりますが、教員採用試験では「保健体育」や「養護」での採用は行なっています。
ところが「保健」での採用はほとんど行われていないのが現状です。
まとめますと体育の先生になりたければ「保健体育教員免許状」、保健室の先生になりたければ「養護教員免許状」ということになり、「保健の免許状」は取っておけば採用で多少有利に働くかなという程度のものであるという認識で良いかもしれません。
保健体育の免許が通信大学で取れるようになった
保健体育の教員免許は通信大学で習得できるようになりました。
ただし取得できるのは2024年の時点で確認できたのは「星槎大学」と「九州医療科学大学」の2つのみです。
通信大学で保健体育の教員免許を取れるようになってきたため、体育の先生が今後増加することが考えられます。
たとえばスポーツで活躍されてきた方の第二の人生といった感じでです。
スクーリング参加は多くなる
体育の教員免許を通信大学で取得するためには、スクーリングの参加が他の教員免許を取るよりも多くなります。
スクーリングとは通信大学、もしくは指定された場所に行き直接授業を受けることです。
たとえば以下のような実技の授業を受ける必要があります。
- 体つくり運動
- 器械運動
- 陸上
- 水泳
- サッカー
保健体育の採用試験 倍率は高め
保健体育の教員免許を持つ方は、中学校、もしくは高校の教員採用試験を受けることになります。
他の教科に比べ採用枠が少ないため、倍率がかなり高くなってしまいます。たいていの場合10倍。地域によっては20倍近くになってしまうこともあります。
そのため、保健体育の教員免許を持っていて採用試験に合格できていない方は、私立学校の採用試験に挑戦したり、講師として勤務したり、学校以外の職場で仕事をしながら採用試験合格を目指したりしています。
もしくは、保健体育以外の教員免許を利用して採用試験に合格し、働きながら保健体育の採用試験を毎年受ける方もいます。
いずれにせよ、非常に高い倍率となっているため、その点はあらかじめ把握しておいたほうが良いでしょう。
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