1998年6月の中教審答申「新しい時代を拓く心を育てるために」でも指摘されているように、育児不安や過保護・過干渉など、今日の家庭における教育の問題は深刻である。
こうした事態を受けて、一人ひとりの親が子育てに自信を持つことができる契機となるように、文部科学省は、家庭教育やしつけについてわかりやすく解説した『家庭教育手帳・ノート』を作成し、1999年度から厚生省(現厚生労働省)と提携して保健所や小・中学校などを通じて、該当する全国のすべての家庭にそれぞれ配布している。これらは、公民館での家庭教育学級や幼稚園、PTAなど多くの子育てにかかわる機会や場で活用されている。
また、「父親の子育てへの参加」、「しつけ」、「子どもをゆったり育てる」という3つのテーマをそれぞれ15分程度で解説した家庭教育ビデオは、全国の教育委員会や公民館、図書館、保健所、または産婦人科医・小児科医などに配布され、それぞれの場所で上映されたり、子育てに関係する様々な団体やサークルへの貸し出しが行われている。