昭和24年に制定された教育職員免許法は、校長・教育長・指導主事の免許制度を設け、その要件として大学での養成(単位取得)を求めた。しかし、昭和29年の免許法改正で校長等の免許制度が廃止されたことにより、大学での養成は不要となった。
しかしその後、教育委員会が職能別の研修の一環として教頭研修や主任研修などを実施してきたことが、ある意味での校長養成の機能を果たしてきたといってよいだろう。しかし、その内容や量は十分なものではなかった。
平成10年に出された中央教育審議会答申は、地方分権と学校の自律性の拡大、および真に力量のある校長の確保を求めた。そして、平成12年12月の「教育改革国民会議報告」は、校長・教頭の養成プログラムを創設することを提唱した。
現在の校長の任用の実態が、順送り人事や年功序列、高齢化などの問題を抱えている中で、学校管理職を高度専門職ととらえた、大学院での新しい学校管理職養成プログラムの創設が、緊急の課題となっている。