地域教育連絡協議会は、中教審答申「二一世紀を展望した我が国の教育の在り方について(第一次答申)」で提言された、学校を含めた地域の機関や団体・グループが相互に連絡と協議を行い、またネットワーク作りを進めるための機関である。その目的は、「地域社会における教育の充実を地域ぐるみで行う」ことにある。
同答申は、市町村教育委員会などが核となり、PTA、青少年団体、地元企業、地域の様々な機関・団体や学校などをその構成メンバーに挙げている。そしてこの協議会の設置は、保護者や地域の人々が、地域における教育の取り組みへの「参加意識を高め」、「行政や他人任せではなく、自分たち自身の問題として」これに取り組んでいく大きな契機になるとしている。
さらに、同審議会答申「今後の地方教育行政の在り方について」(1998年9月)では、学校評議員をこの構成員に加えることで、学校区単位での教育行政に対する要望の把握と、それに基づく地域社会とのきめ細かな連携の促進に努めるよう提言している。
この協議会は、学校と家庭、地域のパイプ役を果たす機関として注目できる。しかし、これが有名無実のものになる可能性もまた存在する。有機的に機能するためには、リーダーとなる人の存在は欠かせない。こうしたリーダーを行政はどのように育成していくかが今後の鍵になるであろう。