「預かり保育」とは、幼稚園において「地域の実態や保護者の要請により、教育課程に係る教育時間終了後に希望する者を対象に行う教育活動」である(2000年度実施幼稚園教育要領)。近年、女性の社会進出が拡大してきたことに加えて、少子化や核家族化の進行に伴い、同年代や異年齢の子どもと遊ぶ場や機会が減少してきたことから、「預かり保育」へのニーズは高まっている。
「預かり保育」の実施園数は、2001年6月現在で7,761園に上り、半数以上の幼稚園で実施されている。実施日数は、その多くは週当たり5日から6日で、終了時間は、遅い所では午後6時まで子どもを預かっている。さらに、長期休業期間中や早朝にも実施する幼稚園が増えており、2000年度の長期休業期間中の実施状況は3,941園、また早朝の実施状況は1,697園であった。
「預かり保育」は、親の子育て支援のための取り組みである。したがってこれを実施する幼稚園は、家庭における教育が充実するよう、親に働きかけを行うことも必要であろう。