分離不安

子どもが母親などの愛着の対象から離されることで感じる不安。愛着関係が形成されていることの証拠ともいえ、正常な発達のプロセスにおいてだれにも現れるものであり、自立の進行に伴ってしだいに目立たなくなっていく。だが、母子分離がスムーズに進行せずに、分離不安が幼児期以降まで持ち越される場合がある。

不登校の初期形態である幼児の登園拒否には、分離不安が関係しているとみなされる。児童期から思春期にかけて起こる不登校の背景として母子密着が指摘されることが多いが、そこには子どもの側だけでなく、母親の側にも分離不安がみられたりする。親離れに対する子離れである。このように自立をめぐる藤の背後には、さまざまな形で分離不安が働いていると考えられる。

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