子どもが親などの権威に対して、その要求を拒否し、盛んに自己主張をするようになる時期。個人の発達過程において、幼児期前期および青年期前期にみられ、前者を第一反抗期、後者を第二反抗期という。
第一反抗期は、2~4歳頃の自分という意識が形成され自律欲求が高まる時期に現われ、「自分が」「自分で」といった意識が強まり、不服従、強情な態度、抗議など親によるしつけと衝突する言動が目立つようになる。それにより、子どもは養育者との間に適度な距離をとれるようになり、自律性を身につけていく。
第二反抗期は、12~14歳頃の抽象的思考能力が成熟し自己意識が急激に高まる時期に現われ、価値観や生き方の面での自律を求める言動が目立つようになる。第二反抗期の反抗は、親だけでなく教師、さらには大人社会一般に向けられ、そうした権威に対する批判的・攻撃的な言動や態度といったかたちをとることになる。それによって自分なりに納得のいく生き方の模索が行われる。