ホーム・スクーリングは、子どもを学校に通わせて教育するのではなく、家庭において教育する取り組み。アメリカでは1980年代から公立学校への批判が高まり、1990年代により質の高い教育を求める親の間でホーム・スクーリングが拡大した。ホーム・スクーリングを行うには、家庭が一定の条件を満たしていることが教育委員会に承認される必要がある。
日本でも近年、不登校の増加などを背景にホーム・スクーリングへの関心が高まっている。それは学校教育への批判の現れであると同時に、教育に関する私的意識の高まりの現れでもある。学校教育を子どもや親のニーズに応じられる柔軟なものに改善するとともに、教育の公共性と私事性を社会的にどのように調整していくかが問われているといえる。