学校知識論

学校知識(顕在的カリキュラムおよび潜在的カリキュラム)の特性や、その構成に対する権力関係の影響、また、それを通じた再生産機能の解明をめざす議論・研究である。

イギリスのヤングは学校を知識の選別、組織、評価の場としてとらえ、カリキュラムにおける知識の社会的組織化を開放性の次元、専門化の次元、階層化の次元から類型化した。また、学校において日常的に使用されているカテゴリー(たとえば「まじめ」と「ふまじめ」、「学問的」と「非学問的」など)が社会的に構成されたものであるとし、その仕組みと影響を明らかにする必要性を主張した。

アメリカのアップルは、カリキュラムに対する社会的統制とそのイデオロギー的基盤、およびそれを通じたイデオロギー、階級関係、人種関係、ジェンダーなどの再生産について論じた。とくに潜在的カリキュラムに注目し、それが政治的・経済的イデオロギー形成の機能を果たしていること、そしてその機能は歴史的に見れば学校制度の公言された役割であったことを指摘した。

日本でも、いわゆる学校知が日常生活における実践知とかけ離れていることがしばしば指摘される。また、学習指導要領改訂の際に見られるように、どのような知識を学校で教えるべき知識として社会的に認めていくかは、社会の様々な力関係の中で決定され、それが学校における教職員や児童生徒の教育活動、学習活動や人間関係を枠づける。学校知識が社会的に構成され、さらにそれが教職員や児童生徒の行動を規制する社会的機能を果たしていることに注目するのが学校知識論である。

 

 

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