あるクラスに所属する一部の子どもを他のクラスに移す意味も含まれるが、一般には、学級担任を含めて学級の構成メンバーを全体的に編成し直すことをさす。日本教育経営学会の「学校組織と教職員勤務の実態調査」(平成10年10月実施)によれば、児童・生徒が同一学級に在籍する期間は、小学校の場合は2年、中学校の場合は1年が多くを占めている。すなわち、小学校では、「原則として2年持ち上がり」41・7%、中学校では「毎年変える」60・3%、とそれぞれトップを占めている。
一方、学級担任の期間については、小学校では2年間、中学校では3年間を原則としている学校が、小学校では28・5%、中学校では32・8%となっている。しかし、「特段の原則は立っていない」という学校が、小学校で41・9%、中学校で35・3%と、教員異動などの関係で、その時々に学級担任をあてている実態があることも示唆している。
小学校においては、子どもと学級担任がともに二年間持ち上がる方式が、また、中学校においては、毎年クラス替えを実施しつつ学級担任は3年間持ち上がっていく方式が比較的多く採用されている。
もっとも、このような持ち上がりの原則を守っている学校も全体からみると三分の一にとどまり、学級編成を毎年実施する学校が多くなっている。とりわけ、これまで2年間の持ち上がりによる学級担任制を実施していた小学校において、1年間に限った担任にシフトさせつつあり、今後の推移が注目される。