教師としての一生涯のあり方や変化を指す言葉。教師としての力量形成の契機や要因を明らかにするために、こうした視点が近年注目されている。広い意味では、自分が児童生徒として過ごした学校生活から考える場合もあるが、一般的には、大学における教員養成教育を受けた時代から退職に至るプロセスを対象とすることが多い。
こうした視点に立って見たとき、教師としての成長に最も大きな影響を与える要因としては、例えば、「優れた先輩や指導者との出会い」、あるいは、「教育実践上での経験」などがあげられる。こうしたことは、教師の力量形成システムや教員研修のあり方・方法を考える上で大きなヒントになるものである。その他、「自分の子どもが生まれたこと」や「結婚」などの私的な出来事や、「戦争」などの社会的な出来事が、大きな影響を与えることもある。