教科目標の設定、指導計画の作成など、各教科の経営全般を担当する主任をいう。教務主任や学年主任などが1975年の学校教育法施行規則一部改正によって必置の主任として法制化されたのに対し、教科主任については直接定めた条文はなく、各学校の必要に応じて設置されている。教科主任は明治以来、学校内において慣行的に設置されてきたのである。
全科担任制を原則とする小学校では教科主任の役割が曖昧であるのに対して、教科担任制が教授組織の核とされる高等学校の場合は、自教科の指導充実こそ教科主任の任務だとする自教科中心主義的な経営がなされることも少なくない。
教科主任は学校教育目標や他教科との関連を図りながら、教科経営が学校経営のなかに正しく位置づくように働きかけていく必要がある。