学校事務とは、学校の教育活動を実施するために必要とされる、教育活動以外の補助的活動全般を指す概念である。その内容は、各教科・道徳・特別活動等の授業の実施や学級経営にかかわるものから、児童生徒の在学管理や保健・衛生管理、教職員の給与管理や学校予算に関わる事務など、きわめて幅広い。
「補助的活動」というと誤解を招きそうだが、教育活動を専門的に担う機関である学校にとって、教育活動を支えるための業務は多岐にわたり、なおかつ不可欠で重要な領域をなしている。
各学校では校務分掌組織に事務組織を位置づけることによってそれに対処している。そのうちカリキュラム編成や学級編制、教育評価などにかかわる教務関係事務は教育活動と渾然一体化しており、教員が担うべき役割は大きい。
しかし、学校予算や施設設備等の物的管理や教職員あるいは児童生徒の在学に関する管理などについては、校長・教頭・事務職員によって遂行される領域である。それらは学校が組織としての活動を円滑に進めるために必要不可欠な事務として、専門化されるべき業務が多い。