中学校・高等学校の学校段階区分をなくす制度、あるいは、カリキュラム編成、教員間の協力、生徒交流等の点において中学・高校の区分が重要な意味を持たない程度まで連携が図られた制度を指す。
日本では従来、中学校と高等学校を併設する(場合によっては、幼稚園あるいは小学校から大学までを併設する)一部の学校法人が、実質上の中高一貫制による教育を行ってきた経緯がある。
1999年からは学校教育法改正により、公立学校にも中高一貫教育を行う「新たな学校種として」の中等教育学校が制度化された。
各国の学校制度を見ると中等教育の区切りは様々であり、従来の6・3・3制に拘泥する根拠は薄い。学習機会が多様化されることは学習者にとって望ましいことであるが、中等教育学校が拡大することで受験の低年齢化などの弊害が生じることを危惧する声も大きい。「エリート校」化した私立学校の二の舞とならぬよう、公教育にふさわしい形態として発展していくことを見届けていく必要がある。