都市化の急激な進展は、子どもたちの生活環境の著しい人工化をもたらし、子どもたちを自然から遠ざけることになった。
それにより、子どもたちの自然体験は非常に乏しくなっている。種を蒔いて植物を育てたこと、植物についた虫を駆除したこと、草花遊びをしたこと、木登りをしたこと、果実を木からもぎ取ったこと、落ち葉や枯れ葉で焚き火をしたこと、貝殻拾いをしたこと、海辺の生物を見たこと、昆虫採集をしたことなどがない、あるいはほとんどないという子どもたちも珍しくなくなっている。
自然は生命力の源であり、自然とのふれあいのなかで不思議という感覚を味わったり、待つことを学ぶなど、生きる力を体得していくと考えられるので、子どもたちの自然体験を豊富化する環境教育的な働きかけが必要である。