教員免許を取るためには「介護等体験」に参加する必要があります。
介護等体験は全部で7日あるのですが、そのうち5日間は「社会福祉施設」での研修となります。
私にとってこの研修はとてもよい経験になったといえます。もしこの体験がなかったとしたら、自発的にこのような施設に行くことはなかったことでしょう。
知っているようで知らないお年寄りの現実
この体験をするまで、お年寄りのことを知っているようで知らない自分がいました。
体験をすることで、これまで知っているつもりで知らなかったお年寄りのことを少しは知れたと思いました。
自分の祖父母だけを見ていた
私にも同じくらいの年齢の祖母がいて、ある程度のことは経験しているつもりでした。
しかし実際全く知らないお年寄りと関わると、やはり一人一人違う人間であり、考え方が異なり、結果として対応の仕方が変わってくると感じました。
お年寄りに対する接し方には注意が必要
お年寄りに対する接し方は注意が必要と感じました。
施設利用者であるお年寄りの中には、自分の力では物事を円滑にできない方もいます。
そこで変にお年寄りに対して気を使いすぎて接してしまうと、彼らのプライドを傷つけてしまう可能性があるということです。
お年寄りの中には、自分の体が不自由なことを認めない人、若い人に介護されるのを極端に嫌がる人などさまざまな人がいます。
これから介護施設に体験に行くのであれば、変にお年寄り扱いをするよりも、人生の先輩に接する気持ちで臨んでみてはいかがでしょうか。
施設の人に言われたお年寄りに対する誤った接し方
介護体験を行う際に、事前に施設の人にいわれたことで印象に残っている言葉を紹介します。
「お年寄りは確かに体力が減っており自分でできないことが多くなっています。そのためときおりお年寄りに対しまるで赤ちゃんに接しているかのような口調や態度を取る人がいます。それだけはやめるようにしてください。」
先にもお話しした通りなのですが、このあたりは本当に注意してください。
以前私も、お年寄りに対してまるで子どもを扱うかのような態度で接している人を見たことがありました。その時は何の疑問も感じなかったのですが、赤ちゃんに対するような態度で接するのはおかしなことかもしれません。
お年寄りからしてみれば、
「まだ人生の未熟者が、何を舐めた態度で接しているんだ!」
と思っているかもしれませんし思われても当然でしょう。
常識のある態度で接することが大事
私の考えではお年寄りに対してしっかりと大人の対応をしたほうが良いと思います。
確かに、少し頭の回転が遅くなってしまっているかもしれません。一方、しっかりとしている面も持っています。仮に何もできなかったとしてもお年寄りは何十年も私たちの先輩であり、さまざまな人生経験を積んでいます。
そのため尊敬の念を抱きながら、一人ひとりに合わせた対応をしたほうがよいと思います。
教育現場で役に立つかは不明 ただし1つのよい経験にはなる
介護等体験が教育現場で役に立つかは正直不明です。
学校で働いていた中でお年寄りと接する機会はあります。しかしこの体験が役に立ったかというと疑問です。
個人的に役に立ったと思うのは「養護体験」の方でした。
賛否が分かれる介護実習体験
教員免許を取得するためには介護実習は必修単位となります。そのため必ず参加しなければならないわけです。
この単位が本当に必要なのかどうかということは賛否のわかれるところです。
もちろん体験しないよりした方がよいです。
ただし
- 申し込みを約1年前にしなければならない
- 介護施設のスタッフの仕事量の増加
- 介護体験が教員の仕事に活かされる度合い
などを考えると、本当に必要な勉強であるのかは疑問です。
しかし現状、この単位を取らなければ教員免許が取れないことは事実です。さまざまな思いがあるとは思いますが、単位のためにも頑張ってください。
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