子ども観の変遷

子ども観とは、子どもをどのような存在とみなすかに関する大人社会で広く共有されている見方のことである。子どもと大人の区別がはっきりとなされず、大人の小型版として労働に駆り出されていたような時代には、子どもはただ小さいだけでその心は大人と変わらないとみなされ、子どもという独自な存在を認めるということはなかった。

近世になって、子どもはただの小さな大人なのではなく、子どもという独自な存在であるとみなされるようになり、子どもの心を理解しようという動きが出てきた。その立場を明確に打ち出したとされるのがルソーの『エミール』である。学校で学び中心の生活をすることで子どもが地域社会から切り離されていったことは、大人とは質的に区別される子どもという存在が認知されてきたことと並行して進行したと考えられる。

ただし、このような子ども観にも、情報メディア社会における大人と子どもの境界の不鮮明化や学校教育の機能不全にともなって、しだいに揺らぎが見えてきている。

 

 

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