発達の規定要因として成熟要因と学習要因がある。成熟とは、遺伝などの内的な要因によって時間の経過に伴って自然に能力や機能、行動や形態などに変化が生じることである。学習とは、生後の経験によって能力や機能、行動や形態などに変化が生じることである。
成熟優位説に立つゲゼルは、個々の学習への準備状態の成熟を待って教育すべきというレディネス(準備が整うこと)待ちの教育観を提示した。これに対して、学習優位説の立場に立つブルーナーは、知的能力の発達には環境要因の影響が大きいとして、適切な刺激(経験)を与えることでレディネスの形成を促進することができるというレディネス促進の教育観を提示した。
とくに知的な側面に関しては、適切な刺激を与えることで発達を促進させることができるということは明らかになっており、それが早期教育を支持する根拠ともなっている。