このサイトは、当サイト管理人である私自身の体験談を基にして作られています。
そして当サイトの管理人自身が、大学を卒業した後に教員免許を取得しました。
教員免許を取得した方法は「通信大学」です。
通信大学に入学し、教員免許に必要な単位を修得し、最終的に教育委員会に申請することで教員免許を取得できるのです。
これは決して珍しかったり特別なことではありません。多くの人が大学卒業後に社会人になってからでも教員免許を取得しています。
私の場合は通信大学で小学校教員免許を取得しました。そのときかかった学費は総額で約50万円ほどであり、期間としては2年半でした。
大学卒業後でも教員免許は取れる 通信制大学を利用する
大学を卒業した後でも教員免許を取得することはできます。そして多くの人は通信大学を利用します。
たとえば以下のような教員免許を通信大学では取得することが可能です。
通信大学で教員免許を取得する人は数多くいます。その人たちの動機はさまざまでしょう。
- 大学在籍中には教員に興味がなかった
- 社会人になってから教員の魅力を感じた
ちなみに私はこの2つが理由となりました。
冒頭でもお話ししましたが、大学を卒業してからでも教員免許を取ることはできます。そしてそれは決して珍しいことではありません。
大学を卒業した後に教員免許を取るためには、「通信制の大学で教員免許に必要な単位だけを取得する方法」がオーソドックスといえます。
ちなみに通信大学では、教員免許以外にもさまざまな資格を取得することも可能です。
取得するべき教員免許状は「普通免許状」 通信大学で取れる
教員を目指すのなら教員免許状の取得は必須です。そして教員免許状は通信大学で取ることができます。
教員免許には「普通免許状」「特別免許状」「臨時免許状」の3種類があります。
さらに普通免許状は「一種免許状」「二種免許状」「専修免許状」の3種類に分かれています。このいずれかの免許状を持つことができれば、教員として学校で働くことができます。
学校で働く教員の多くが持っているのが「普通免許状一種」となります。
多くの教員が持つのは「一種免許状」です。ただし「二種免許状」でも教員になることは可能です。
わかりやすく説明すると
- 小学校の先生になりたい・・・小学校教諭一種免許状
- 中学の数学の先生になりたい・・・中学校教諭一種免許状(数学)
- 高校の英語の先生になりたい・・・高等学校教諭一種免許状(英語)
といった感じとなります。
社会人は通信大学を選ぶことが多い
社会人から教員を目指すのであれば、一般的な大学の教職課程に入学するよりも通信大学の教職課程を選択する方が多いでしょう。
大学を卒業していてもしていなくてもです。
なぜなら「時間に融通が利く」、「入学試験がない」、「学費が安い」ためでしょう。さらに最短2年で取得できるためです。
とくに働きながら勉強するとするならば、通信大学での勉強は自分の好きな時間に勉強ができる点がポイントとなるでしょう。
時間に融通が利く
通信大学での勉強は、自宅学習が基本となります。
社会人であれば、仕事が終わった後に勉強することができます。
また最近では、インターネットデバイスで学習することもできるようになりました。そのため、通勤時間や休憩時間など、いつでもどこでも学べるようになったのです。
一般的な大学であれば決まった曜日、決まった時間に通学し授業に出席しなければなりません。通信大学はそれがないため、そういった面から考えてみても働く社会人向きといえるのです。
通信大学には入試がない
通信大学には入試はありません。書類選考のみです。
一般の大学へ入学するためには受験する必要があります。そのため受験勉強をする必要があります。
ところが通信大学であれば受験なしで入学できます。最短2年で免許を取得できます。
学費が安い
通信大学の学費はとにかく安いです。一般的な大学の約4分の1以下であることも普通にあります。
参照 通信大学の学費
通信大学は文科省に認められている 教員免許状に優劣はない
通信大学は文部科学省に認められている大学となります。
もしかしたら、通信大学というもの自体を心配になる人もいるかもしれません。
しかし通信大学は昔からあり古い歴史を持っています。そしてそこから多くの教員を輩出しています。
教育現場で働くとわかりますが、通信大学出身者、もしくは通信大学を利用して他の教員免許を取得した教員は数多くにいます。
さらにどこで取得しても教員免許状は同じものです。優劣はありません。教員採用試験においても不利になるわけではありませんし、教育現場でも不利になることはありません。
教員免許状に有効期限はない 年齢制限もほぼない
教員免許状に有効期限はありません。さらに教員採用試験において年齢制限もほとんどありません。
※一部の都道府県では教員採用試験に年齢制限を設けています。
教員免許更新制が導入されていた時期もありました。しかし2022年7月1日付けで更新制は解消されました。
参照 教員免許更新制の発展的解消と「新たな教師の学びの姿」(文部科学省)
そして年齢制限がかけられていた地域もありましたが、近年、どんどん撤廃されてきました。
受験年齢要件の緩和
・受験年齢制限なしとした県市が32県市(28県市)に拡大。
教員は教育公務員という扱いであり、年齢制限のない公務員はなかなかありません。世の中何があるかわからないため、持っておいて損はないかと思います。
「教育職員検定」や「教員資格認定試験」という選択肢もあるが・・・
実は大学や通信大学に行かずとも教員になる方法はあります。それは「教育職員検定」や「教員資格認定試験」といった制度を利用することです。
「教育職員検定」は専門的な知識や技能、社会的な信用が必要となります。そのため何かしらの分野で大きな実績をあげていなければ対象になること自体難しいでしょう。
「教員資格認定試験」は一発試験です。幼稚園教員資格認定試験、小学校教員資格認定試験、特別支援学校教員資格認定試験といったものがあります。1年に1度実施されています。
大学に通う必要がないため学費がかからない点はメリットですが、試験の難易度が相当高いことがデメリットであり、合格率が10%~20%とされています。
難易度や現実的な可能性から考えると、通信大学で学習することをおすすめします。
大学卒業後の教員免許の取り方の流れを解説
大学卒業後に通信大学で教員免許を取得するまでの流れをお話しします。
その前にまず、通信大学で教員免許を取得する大事なポイントを今一度まとめておきます。
- 最短で2年で取得できる(場合によっては1年でも可能)
- ほとんどの科目の教員免許が取れる
- 時間に融通が利く
- 入学試験がない
- 学費が安い
以上のことから、社会人が教員免許を取得するなら通信大学を選択したほうがよいと思います。
通信大学ではさまざまな校種や科目の教員免許を取得することができます。
小学校、中学校、高等学校、特別支援学校など、ほどんとすべての免許を取ることができます。
たとえば以下の教員免許を取得することができます。
これらの免許を取得すれば、大学を卒業した後に社会人になってからでも小学校教諭や中学校教諭、高校教諭を目指すことができます。
持っている単位は免除されるため最短2年で取得可能
最終学歴が大学卒業の社会人の場合、卒業した大学で取得した単位は単位互換されます。つまり再取得しなくてもよくなります。(※例外あり)つまり卒業した大学で取得した単位を活用することができるのです。
そのため最終学歴が4年制大学を卒業している人の場合、最短2年間で教員免許状を取得することができます。
最終学歴が短期大学の場合でも同じことがいえます。短期大学で取得した単位は単位互換することができます。
そのためまったくのゼロからはじめなくてもよくなるのです。
ただし科目によっては免除されないケースもあります。
よって教員免許状を取得するために不足している単位を補うのが通信大学と考えてもよいでしょう。
ちなみに最終学歴が高卒の人が通信大学で教員免許を取るのなら、1年次に入学することになります。つまり教員免許を取得できるまでに最短4年必要となるわけです。
通信大学での勉強の流れを簡単に図解で説明
通信大学での勉強の流れを、簡単に図解で説明します。
基本的にはこのような感じとなります。
もう少し詳しく、以下で説明していきたいと思います。
大学に資料請求するところからはじまる
通信大学で学びをはじめるためにすることは、「自分の取りたい校種や、取りたい科目の教員免許が取れる通信大学や通信大学院をピックアップすること」です。
複数の通信大学から選ばないと、結果的に損をしてしまうこともあります。
ポイントは「複数の大学をピックアップする」ということです。
複数の通信大学をピックアップしたのちに、自分に合いそうな大学をその中から選びます。資料請求は無料です。
ちなみにどの通信大学を選択しても、取得できる教員免許は同じものです。とはいえ、どのようにピックアップをしたらよいかわからないと思います。
ちなみに私の場合は「学費」で選びました。
通信大学に願書を提出・合格
通信大学を選んだら、取り寄せた資料の中に入っている入学願書を提出します。よほどのことがない限り合格となります。
参照 通信大学は入学試験がない
最近はインターネット上からでも申し込みをすることができるようになってきました。
すでに大学を卒業している人は「編入学」という扱いになり3年次からはじまります。そうではない人は「入学」という扱いになり1年次からとなるでしょう。
大学に入学する際には、正科生や科目等履修生など、どのようなコースで入学すればよいのか分からなくなるかと思います。
通信大学によっても名称が異なることがあるため、事前に直接問い合わせて質問するとよいでしょう。スタッフが丁寧に対応してくれます。
教科書を元にレポート作成・提出 自主学習が基本
大学からは課題集と教科書、レポート用紙が一気に送られてきます。
そして教員免許を取得するために必要な科目を履修していきます。どの科目の単位を取ればよいのかというのは、大学に入学すれば分かります。
それぞれの単位を取得するために課題が用意されており、課題に沿ったレポート作成し提出、合格することで単位取得となります。
課題に沿ったレポートを作成するためには、送られてきた教科書を元に勉強したり、図書館に行き比較検討できる本を探し知識を深め、得た知識をレポート用紙にまとめていきます。
科目修了試験に合格する
レポートを作成するのと同時に、科目修了試験にも合格する必要があります。
なお、科目修了試験は定期的に、全国の主要都市で実施されているため任意の場所で受験することができます。1ヶ月~2ヶ月に1度は試験が行われており、1日で最大4科目まで受験可能です。
単位の取得方法はシンプル 指定単位を修得し免許獲得
このように通信大学での単位の取得方法はいたってシンプルです。
レポートや科目修了試験に合格し、自分の目指している免許取得に必要な単位をすべて取得し申請することで教員免許状が授与されます。
基本的には以上のような流れで教員免許を取得することが可能です。
多くの社会人が通信大学で教員免許を取得しています。私もその一人で2年半で小学校の教員免許を取得することができました。
しかし中には仕事をしながら勉強をしているため、5年、6年かかって教員免許を取得する人もいます。
通信大学の勉強レベルは高すぎることはない
通信大学での勉強は、「レポート作成」と「試験」が中心となります。
どちらにおいてもそれほど難易度が高いということはありません。ただし決して簡単でもありません。
1つ言えることは根気と継続力が必要ということです。
それなりに勉強する必要はある
人にものを教える先生になるために必要な教員免許を取るため、それなりに勉強する必要はあります。
レポートを大量に書くことになりますし、試験のために多少なりとも勉強しなければなりません。
レポートに関してはある程度の文章能力は必要になるかと思います。(他人のレポートを見たことがないため、どのレベルの文章能力が必要なのかはわかりませんが・・・。)
試験に関しては、1回の試験で最大4科目まで受験することができました。しかしさすがに4科目の勉強は追い付かず、大抵3科目受験するようにしていました。
あくまでも私の場合ですが、レポートも試験も一発での合格率は8割くらいだったと記憶しています。合格できなければ、再度レポート作成、そして再試験となります。
参照 先生になりたい人必見!学校の先生になるために必要な2つこと
学生時代に普通に勉強していたレベルで十分
中学や高校時代にまともに勉強していた経験がある人であれば、通信大学での勉強に困ることはないと思います。
もちろん苦手科目は苦戦するかと思います。しかしそういった科目があった場合には、スクーリングに参加することで理解を深めることができると思います。
苦手科目はスクーリングで
私にはどうしても理解できない苦手科目がありました。その科目は科目試験で2度不合格になってしまったため、スクーリングに参加することにしました。
直接教わることができますし、質問することもできます。結果、意外にも簡単に理解することができました。
そのため苦手な科目で何度かレポートや試験で不合格だった場合には、スクーリングに参加することで解決できるかもしれません。
参照 通信大学のスクーリング体験談 直接授業を受けられスクーリングはメリットが沢山
すべての単位が修得できたら申請して免許をもらう
教員免許は通信大学で取得できるわけではありません。
教員免許を発行してもらうために必要な単位を、通信大学で修得する」のが正しい表現となります。
教員免許を取るために必要な単位集め
教員免許を取得するためには一定数の関連科目の単位を修得しなければなりません。それを通信大学で行うことができます。
そして単位を修得し終えたら、教育委員会に申請を出します。
すると教員免許状が発行されるのです。
結局は同じことなのですがわかりやすいように、当サイトの中では「通信大学で教員免許が取れる」といった表現をしています。
教員免許取得後の2つの選択 正規教諭か講師か
ここまでは通信大学で教員免許を取得するための方法を紹介してきました。
教員免許状を取得しても教員になれるわけではありません。条件が整っただけです。
条件が整った時点で、2つの選択から選ぶことになります。
「正規教諭としての道」か、「講師としての道」かです。
「正規教諭」か「講師」の2つの道
正規教諭になるためには、各都道府県(自治体)や政令指定都市で行われる「教員採用試験」に合格する必要があります。
多くの現場教員、つまり学校の先生はこの試験に合格して学校で働いています。
もう1つの方法としてですが、教員採用試験に合格していなくても、各市町村の教育委員会に「講師登録」することで講師として働くことが可能となります。
どちらも学校で働くことはできますしクラス担任を持つことができます。
仕事内容もかなり近いものとなりますが扱いが違います。
- 役職に就けない
正規教諭であれば、学年主任や教頭、さらには校長などに就くことができます。しかし講師の場合、そのような役職には就けません。(少なくても私は聞いたことがありません。) - 給与の違い
正規教諭の場合、毎年昇給していきます。一般的には約9000円ずつです。しかし講師の場合、数年間は昇給しますが、頭打ちとなってしまいます。
このようなことがあるため、長く教員生活を送ろうと考えているのであれば、採用試験に合格するよう勉強を頑張ったほうがよいでしょう。
ちなみに採用試験は結構難しいです。採用試験専用の勉強をしなければ合格は難しいと思います。現役世代は大学在学中に採用試験対策を行ってきます。
そのため合格率が高いです。
また講師として働きながら勉強をして、採用試験合格を目指す人も結構います。講師経験が有利に働くこともあります。
社会人が働きながら教員採用試験の勉強をする場合、正直かなり大変だと思います。もし自分の力だけでは難しいと思った場合、専門学校での勉強という手もあります。
自治体により問題内容と倍率が異なる
教員採用試験は各自治体により行われます。そして問題内容も異なります。
さらに受験者数も異なります。少しでも合格の確率を高めるために、複数の自治体の採用試験を受験する受験生もいます。
また気を付けたい点としては、年齢制限を設けているケースがあります。そのため受験前に必ず確認するようにしましょう。
大学卒業後に2年半かけて教員免許を取得 小学校で担任として勤務も
ここからは当サイト管理人の実体験をお話ししていきたいと思います。
私は大学を卒業した後に、紆余曲折を経て通信大学で小学校の教員免許を取得しました。
人の考え方はいろいろだとは思いますが、結果として教員免許を取得したことは良かったと思っていますし、一度社会人として一般社会で働く経験も良かったと思っています。
なぜなら社会人としての経験が、教育現場で大いに役立つためです。
2年半で教員免許を取得した
「教員免許を取ろう!」と思って通信大学に入学してくる人は多いです。しかし実際に教員免許を取り終える人はそれほど多くはない・・・という話を通信大学のスタッフに聞きました。
同じように、「大学卒業資格を取ろう!」と思って通信大学に入学してくる人も多いそうなのですが、実際に卒業する人は少ないそうです。
理由は「通信大学だから」なのかもしれません。つまり仕事をしながら勉強や進捗の管理をするのは意外と大変であるということなのです。
- レポートをいつまでに提出する
- 試験の申し込みはいついつまで
- いつ試験をどこどこで受験する
これらのことは、一般的な大学に行っていれば大学側が管理してくれます。
しかし通信大学ではそういうわけにはいかないのです。自分のことはすべて自分で行わなければなりません。
よって途中で挫折してしまう人が一定数いるのです。勉強が難しくて挫折してしまうわけではないのです。
ちなみに私は、これらの管理はゲーム感覚で行っていました。1つ1つクリアしていく感じです。
通信大学だからこそ自己管理が大切
通信大学での勉強は自己管理をする能力が大切だと思います。
普通の学校のように校舎に通うわけではないため、周りの生徒も見えない環境に常にいるわけです。良くも悪くも普通の学校であれば、周りの人に合わせていれば、もしくは学校の先生の言っていることに従っていれば、卒業に向かって、資格取得に向かって勝手に進むことができます。
しかし通信大学の場合、自分で管理しなければなりません。
そのため、「絶対に教員免許を取るんだ!」という強い気持ちがないと、日々の生活に追われ、通信大学での勉強の優先度がどんどん低下してしまうことでしょう。
ただしあまり意識しすぎても続かないと思います。
「いつかは終わる。マイペースで。」
くらいの気持ちで私は取り組んでいました。
自分の思いを継続するのは意外と難しい
私の知り合いでも通信大学で勉強をした過去を持つ人がいるのですが、自己管理が上手くできず、結局中退してしまったとのことでした。
教員免許を取得するためには最低でも2年の歳月が必要となってきます。その間、継続的に勉強を続けられる人は、そして先生になるという思いをキープし続けられれば、その思いは本物なのではないかと思います。
そういった意味では、私の場合も2年半かかりましたが、教員免許を取りたいという気持ちはずっと続いていました。その時は深く考えていませんでしたが、時間が経ち客観的に考えてみると、その当時の私はマイペースでいながらも、どこか本気だったのかなと思うのです。
社会人経験が現場で役に立った 社会人経験は無駄ではない
社会人経験は教育現場でかなり役に立つと思います。
それは私自身が強く実感したためです。
社会のルールを教えるのが大事 社会人経験が役に立つ
学校は勉強を教えることも大切ですが、社会で生きていく上でのルールを教えることも大事です。
たとえば1クラスに30人の子どもがいるとします。その中で将来先生になるのはどのくらいいるでしょうか?いても1人~2人程度ではないでしょうか。ほとんどの子どもは学校とは無縁の、一般社会で仕事をしていくことになると思います。
一方、学校の先生の多くは、ずっと学校に携わった世界で生きている人がほとんどです。小学校、中学校、高校、大学、そして大学を卒業してすぐに学校での勤務開始。
学校のルールの中で生活をしてきているわけです。
「社会人としてそれは良い、それは悪い」
と子どもたちに伝えている先生もいることでしょうけど、実は自分自身が体験をしていないケースが多いのです。
しかし社会人経験を持っている人は実体験として社会で働いてきており、そこでのルールを知っています。そのため実体験として「それは良い、それは悪い。なぜなら・・・」を指導することができます。
これは将来学校以外の社会で働く子どもにとって、有益な情報を伝えられるとともに、話に体験というエッセンスが加えられるため、説得力が大きくなるのです。
といった面からも、社会人として学校以外の場所で働くこと、そしてできれば複数の場所で働くことは、将来的に学校の先生になったときに子どもたちに多くのことを実体験を踏まえ伝えられると思います。
このことからも社会人経験があってよかったと思っています。
ある先生に言われた一言
ちなみにですが、私が通信教育で教員免許を取ったことを知ったある先生の言葉です。
「社会人経験は絶対にあった方が先生としては絶対に強いと思う。学校以外の体験をしているのは良いことだ。正直教員は潰しが効かない商売だ。これ以外のことは何もできない。」
これを聞いたときに少し大げさな表現だとは思ったのですが、実はこれと似たようなことを数人の先生から言われました。
このようなこともあり、大学を卒業してから教員免許を取ったこと自体無駄ではなかったですし、一般社会で働いた経験も無駄ではなかったと思っています。
社会人が通信大学で勉強するときにネックとなるもの
社会人が通信大学で勉強する際にはいくつかネックとなることがあります。
教育実習は仕事を休まなければならない
教員免許を取得するためには、必ず実習科目の単位を取得しなければなりません。「教育実習」と「介護等体験」です。。
参照 教育実習は通信大学でも必須!教員免許を取るなら絶対に参加しなければならない教育実習
必修科目(単位取得が必須の科目)であり、連続して実習を行う必要があります。教育実習であれば連続2週間~4週間、介護実習であれば連続1週間です。
そのため、長い期間仕事を休むことになります。その辺りの融通が利く会社に勤める、もしくはそこで会社を辞める、もしくは初めから仕事に就かず、アルバイトや派遣といった時間の融通の利く仕事を選んだ方が良いと思います。
担当教員がつくわけではない
教育実習の際に、担当教員がつくことはありませんでした。
同じ時期に実習を行っていた大学生には、大学の担当者がついているようで、いろいろ教えてもらっていたようです。
教育実習は基本的に謙虚な姿勢で臨めば、単位を取ることはできると思います。
採用試験の勉強を行う必要がある 意外と難しい試験
公立の正規教諭になるためには、教員採用試験に合格する必要があります。
教員免許を取ったからといって先生になれるわけではありません。
通信大学では教員免許を取るための勉強をします。しかし採用試験用の勉強をするわけではありません。
免許を取る勉強と採用試験に合格する勉強内容は異なるため、専用の勉強をする必要があるのです。
ちなみに採用試験ですが、1次試験と2次試験があり、「筆記試験・面接試験・実技試験・適性検査」などに分かれています。
教員採用試験の難易度はそれなりに高い
試験内容は意外と難しく、倍率も地域や受験する教科にもよりますが比較的高いです。
たとえば高校数学の倍率ですが、地域によって2倍~33倍の開きがありました。
本屋で参考書を購入して自分で勉強するという方法もありますが、効率よく合格を目指すのであれば採用試験専用の専門学校に通うという道もあります。
参照 過去の高校数学の倍率
私立学校は独自の試験
私立の学校で教員になるためには、その学校の独自の試験に合格する必要があります。
就職を希望する学校のホームページなどから情報を収集し、それぞれに受験申し込みをすることとなります。
講師採用は分からないことだらけ
通信大学出身者で講師採用された場合、かなり戸惑ってしまう人は多いと思いいます。
教員採用試験に合格すると、「新採」と現場では呼ばれ指導教官がつくことになります。教師のノウハウを叩き込まれるわけです。
さらに研修も大量に組まれており、いろいろなことを覚えていきます。
ところが採用試験に合格していない講師には担当教官がつくことはありません。いきなりクラス担任(級外の場合もある)となり、何もわからないまま自分で必要なことを身に付けていく必要があるのです。
もちろん、周りの同僚の先生にいろいろ質問をすることでなんとかなりますが、質問すること自体が分からないということも。
通信大学では教員になってからのことを学べるわけではないため、そのあたりは人によっては困ってしまうかもしれません。
社会人が教員免許を取るのは珍しくはない
大学を卒業した後、社会人になってから教員免許を取ること自体は珍しいことではありません。
私は実際に、スクーリング会場で私と同じ立場の人を数多く目にし、一緒に勉強しました。年齢もバラバラです。している仕事もバラバラです。
公務員ならではの安定が魅力
実際に教員になってみて思ったことは「安定していることは魅力である」ということです。
1年に1度必ず昇給もしますし、景気がどうであれ潰れることはありません。これは社会に出て一度働いた経験がある人であれば、身に染みて分かると思います。
人を育てることは非常にやりがいを感じる
教員は非常にやりがいのある仕事です。日々、子どもたちの成長が見れます。
できなかったことを頑張ってやり遂げたときの達成感に満ちた表情を見ることができます。心を揺さぶられる感動が沢山転がっています。
是非その感動を多くの人に味わってもらいたいと思います。
何歳からでも、どのような状態からでも教員を目指すことはできます。まず第一歩を踏み出すかどうかです。
よくある質問
- 大学卒業後に教員免許は取れますか?
-
取れます。通信大学を利用することで最短2年で取得可能です。
- 通信大学の学費は安いですか?
-
一般的な大学の4分の1程度、もしくはそれ以下のケースもあります。
- 通信大学での教員免許の取り方は?
-
届いた教材を基にレポート作成+試験です。この2つに合格することで単位を修得することができ、必要単位を集めることで免許取得条件をクリアできます。
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