小中高生の暴力が増加している 学校では「我慢」を覚えさせる必要がある

小中高生の暴力が増加している 学校では「我慢」を覚えさせる必要がある イジメ問題 防げるイジメは周りの大人が抑止すべき
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こんな記事を目にした。

全国の小中高校が2009年度に把握した児童・生徒の暴力行為は前年度比2%増の6万913件で、初めて6万件を超えたことが2010年9月14日、文部科学省の問題行動調査で分かった。文科省はささいなことで暴力を振るうケースが多いと指摘。「感情のコントロールができず、コミュニケーション能力や規範意識が欠如している」と分析している。

とても悲しいことだが、なぜこんなことが起こるのか。私なりの考えをお伝えしたいと思う。

以前、この国では「ゆとり教育」を導入し、「個人の個性を伸ばす」方針で教育を行ってきた。個性を伸ばすことはとても重要なことである。しかし、「個性を伸ばすことと甘やかす」ことが同じ意味で捉えられてきたように感じる。

教育現場では、「個性を大切」にするあまり、あまり教師が怒らないことがある。「その子の考えだから大切にしたい」という考え方である。私はこれはちょっと違うのではないかと思う。

学校に通っている子どもはまだ未熟なわけである。そもそも学校とは、社会に出てからの集団生活で困らないように指導をしている。まだ善悪の判断がしっかりと付かない子どもの考えを常に中心においてしまっては、我慢ができない子どもが出来上がる。

「我慢」

これこそ、集団生活をする上でとても重要なキーワードだ。

勿論、常に我慢をし続け、自分の意見を出せないのは問題だが、ある場面では引いて、ある場面では自分の考え方を主張する器用さが社会では必要となってくる。

しかし、現在の教育方針では、「我慢」する子どもは育たない。ここで必要なのは、周りの大人が子どもをしっかりと観察し、間違ったことをしたときにしっかりと注意をすることである。

ただ、注意をするだけではいけない。始めは軽く注意をする。その後、再び同じようなことをしたときには若干強めに注意をする。その後、再三の注意にもかかわらず同じことをしてしまったときには、その子が泣こうがわめこうが、徹底的に怒るくらいのことが必要だ。勿論、なぜ自分が怒られているのか理由を分かりやすく説明する必要がある。

この「怒る行為」は「指導」である。事の重大さと、怒られるとはどんなものなのかとということ、相手の気持ちを考えさせることをしっかりと伝える指導である。しっかり、子どもが目をそらしてもこちら側の目を見させ、伝えなければいけない。

このように言ってはいるが、あまり強く怒れない現場の教員の気持ちも分からないわけではない。理由は「クレームが怖い」からである。

クレームはすぐ来る。何かとつけて担任に、学校に、そして教育委員会に意見をしてくる。教師の怒り方が理不尽であると。

話をまとめると、子どもの暴力が増える原因は周りの大人にある。周りの大人がしっかりと注意をして、本気で怒りさえすれば、暴力を振るうような「我慢の効かない子ども」は育たないのである。

あとがき

怒った後に若干のフォローは必要である。大人でも同じことが言えるのだが、怒られるのは気分のよいものではない。勿論怒る側も気分は良くない。それでも、怒りっぱなしは「否定」に繋がる。

子どもはどこかで大人に認められたい。完全否定をすれば反発してくる。どんなに怒った後でも一言、「お前ならできる。頑張れ!」くらいの言葉かけをしてあげるだけで救われる。

怒る人間は、「怒り方」を身に付ける必要がある。

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