数学の教員免許状取得可能な通信大学の詳細を紹介しています。
数学の教員免許を通信教育で取得できる大学は、以前は少なかったのですが、年々増加傾向にあります。
数学の教員免許が取れる通信大学
数学の教員免許を取ることのできる通信大学は以下の通りです。
種別 | 地域 | 大学名 |
---|---|---|
1種 | 北海道 | 北海道情報大学 |
東京都 | 玉川大学 | |
明星大学 | ||
京都府 | 佛教大学 | |
岡山県 | 環太平洋大学 | |
2種 | 北海道 | 北海道情報大学 |
東京都 | 玉川大学 | |
明星大学 | ||
京都府 | 佛教大学 | |
岡山県 | 環太平洋大学 |
※玉川大学の場合、数学免許取得のためには条件があります。
数学の教員免許を取得することのできる通信大学は、他の教員免許に比べると少ないです。また、条件が設定されているケースもあります。
北海道情報大学
教員免許 | 数学、情報、商業 |
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資格 | 学士 |
学費 | 16万7000円 |
玉川大学
教員免許 | 幼稚園、小学校、社会、数学(条件付き) |
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資格 | 学士、司書、博物館学芸員、学校図書館司書教諭、社会教育主事 |
学費 | 17万7,800円 |
明星大学
教員免許 | 幼稚園、小学校、国語、英語、数学、理科、社会、美術など |
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資格 | 学士、社会教育主事、司書、学校図書館司書教諭 |
学費 | 11万円 |
佛教大学
教員免許 | 幼稚園、小学校、国語、英語、数学、社会、書道、特支など |
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資格 | 保育士、学校図書館司書教諭、社会教育主事、精神保健福祉士、司書、博物館学芸員など |
学費 | 17万8,000円~ |
環太平洋大学
教員免許 | 小学校、数学、英語 |
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資格 | 学士、学校図書館司書教諭、看護師等養成所専任教員資格 |
学費 | 10万円 |
数学の教員免許を通信大学で取るなら
数学の教員免許が取れる通信大学の中で、敢えておススメとして挙げるならば「明星大学」でしょう。
明星大学は日本でも最大級の通信大学であり、数学の教員免許1種(中学・高校)を取得することができます。
また数学の教員免許のほかにも、「小学校教員免許」「英語教員免許」、「国語教員免許」、「社会教員免許」などの数多くの教員免許を取得することができます。
通信大学としての歴史も古く、実績の面から見ても安心できます。私自身も小学校の教員免許はこの大学で取得しました。
これだけ多くの教員免許が取得できる大学であれば、本気で教員免許取得を目指す方にとっては、有意義な通信教育ライフを送ることができることでしょう。
玉川大学の場合
玉川大学の通信課程で数学の教員免許を取得する場合、以下のような条件が設けられています。
中学校、高等学校「数学」免許状は同学校種他教科の免許状所有者、または隣接校種の免許状(中学校・高校は数学科のみ)を所有し、教職経験が3年以上ある方に限ります。
玉川大学では他の教員免許を持っている必要あり
たとえば中学校数学の教員免許状を玉川大学の通信教育課程で取得する場合、中学の数学の教員免許以外を持っている、もしくは高校の数学の教員免許をすでに持っている、さらには教職の経験が3年以上ある人に限定されるということになります。
隣接校種というのは、中学校の隣接校種は「小学校」と「高等学校」となります。高等学校の隣接校種とは「中学校」となります。
数学の教員免許の取り方 2年で取得可能
数学の教員免許は、通信大学を利用することで2年で取得することが可能です。
イメージとしては以下のようになります。
数学に限らず、他の教員免許においてもこのような流れとなります。
今回は佛教大学を例として紹介します。
大学卒業していれば入学資格あり
通信大学のため入学試験はありません。基本的には日本の大学・短期大学を卒業している人たちは入学条件を満たしていることになります。
2年間で数学の教員免許を取得するために必要な単位を取得していくことになります。「2年」というのはあくまでも最短年月のことであり、ゆっくりなペースで勉強をしていれば、3年、4年、5年とかかってしまうこともあります。
数学関連の単位を取得
佛教大学では以下のような科目を取得していくことになります。
- 代数学概論
- 幾何学概論
- 解析学概論
- 確率論
- プログラミング1
- 教育原論
- 教育心理学
- 特別活動の指導法
以上はほんの一部です。
つまり教員になるために全般的に必要な知識と、数学の教員になるための専門的な知識の2つを学んでいくことになります。
また介護実習や教育実習が必須となり、連続して実習に参加する必要があります。
単位を修得する方法はさまざま 基本は「レポート+試験」
佛教大学で単位を取得する方法は多種多様です。
基本的には「レポート」「科目試験」「スクーリング」の3つをこなしていくといったイメージでよいでしょう。
ただし教員免許を取得する場合、教育実習や介護実習といった実習科目もあります。
もう少し詳しく
通信大学によって若干呼び方は異なりますが、佛教大学の場合には以下のように科目の履修方法が分かれています。
「T履修」「R履修」「VR履修」「S履修」「SR履修」「T・S履修」「R・S履修」「I・S履修」「SIS履修」「E履修」「G履修」というように、取得する科目によって履修方法が分かれています。
とはいえ、基本的には以下の3つの履修方法となります。
- 「T履修」
テキストで勉強しレポート作成。さらに試験に合格。 - 「I・S履修」
メディア教材で学習しスクーリングも受講。スクーリングの最後の試験、もしくはレポートに合格。 - 「E履修」
介護実習や教育実習といった実習。
分かりやすく言いますと、「レポート書いて合格し、試験を受けて合格する。スクーリングが必要な科目はスクーリングに参加し合格する。」ということです。
数学の教員免許を取るために必要な能力
数学の教員免許状を取るために必要な能力は、大学入試レベルは欲しいところです。
教員として中学校で働くことを念頭に置くのであれば、高校受験レベルの数学能力は必要でしょう。高校で数学教員として働くのであれば、大学入試レベルは欲しいところです。
用意した内容を教えるだけではない
授業を行なう際には、「今日はここからここまで教える」と範囲を区切り、予習をした上で授業を行ないます。
これはあくまでも最低限の仕事なのですが、予習した範囲内のことしか説明できないでは問題です。突然質問されたことも回答できるレベルは欲しいです。
また解答方法が複数ある問題も存在します。それを1つしか説明できないというのも問題でしょう。
どんな問題も誰にでもわかりやすく
いついかなるときでも、どのような問題を持って来られたとしても説明できるレベル、もしくは一緒になって解き、最終的には答えを出せるだけの能力が欲しいところです。
さらに相手のレベルに合わせ分かりやすく教える必要があります。
もしその問題が、質問してきた生徒にとってレベルが高いものだったとしたら、その問題を解くためには、どのような問題を解ける能力を身に付けるべきかも適切に判断できる能力が必要となることでしょう。
以上のことは正直レベルの高いことです。難しいと思われるかもしれませんが、これができる先生は沢山いるのです。
用意した問題だけを授業中に説明するだけしかできないというのであれば、数学力を高める必要があると思います。通信大学で教員免許を取ったからというのは言い訳にはなりません。
数年に1度は異動する
中学でも高校でも、教員は数年に1度異動をすることになります。
中学校の数学の教師であればまだよいのですが、高校の教員の場合、レベルの高い学校に異動することもあります。
そのような時にでも対応できるよう、数学能力を高めておく必要があります。
「学生時代、他の教科よりも少しは数学ができた」という程度では苦労することでしょう。
通信大学での勉強で数学レベルは上がらない
通信大学で数学の教員免許を取得している際、数学の能力が向上するかというと、それは期待しない方がよいでしょう。私は小学校の教員免許を取得しましたが、授業の仕方を勉強した記憶はほとんどありません。
体育科のある部分、生活科のある部分について勉強しレポート作成したことはありますが、ではそれが身に付いたかというと、正直身についていないと思います。先生になった時に、体育や生活の教え方が分からず必死に予習をして対応していました。
高いレベルの数学は少し予習した程度では解くことが難しいと思います。そのため通信大学で教員免許を取得している最中にも、数学のレベルをアップさせておかないと、実際に教壇に立った時にものすごく苦労するかと思います。
よくある質問
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