2023年10月の時点で、教職員に欠員が出ている「未配置」の状態が3000名以上であるそうです。
教員不足が深刻な状況となってきている状態です。
教員が足りなくなってしまっても学校での仕事が減るわけではありません。つまりほかの教員が埋めることになります。
よって現場の教員の仕事はさらに増えることになってしまいます。
場当たり的な対策 根本解決が必要
国としては教員不足を解消するために、2024年から採用試験が6月に変更されました。これは学生へ内定を出す時期を早めるという考えです。
これにより一般企業に流れる学生を教育現場に送るということが目的のようです。
以前当サイトの考えとして書きましたが、「そういうことではない」と思うのです。
結論として現在のシステムに問題があるのです。
まず教員になりたいという人が少なくなっています。そして休んだり辞める人も多くなっています。
これを解消するためにいは、「教員になりたい。教員として働き続けたい。」と思えるような環境づくりが必要となります。
というのも、2022年には精神疾患によって休職した教員数は6500人を超えているとのことです。
これだけ多くの教員が職場を去ってしまっている状況なのです。
まずこれを解消しないことには、いくら採用したとしても、どんどん辞めてしまうことに変わりはありません。
参照 先生になりたい人必見!学校の先生になるために必要な2つこと
過度に採用することはできない
また教員採用試験において過度に多くの教員を採用することはそもそも難しいです。
各学校に配置できる教員数はある程度決まっているためです。もし多くの教員を採用した場合、クラス担任になれない教員が増え、級外の教員が増えることになります。
変な話、その学校で欠員が出るのであればよいのですが、もし出なかったとしたら、仕事がほどんどない教員が生まれてしまいます。
よって、病欠や産休、育休は仕方のないことですが、「職場環境が影響して辞める」といった教員の数を減らす必要があるのです。
なぜ教員が辞めてしまうのか
多くの先生が精神疾患で休職してしまうとのことですが、なぜこのようなことになってしまうのでしょうか。
原因はいろいろあると思います。
- そもそも仕事が合わない
- 過度なプレッシャー
- 他の教員からのプレッシャー
- 保護者からのプレッシャー
私自身の教育現場でいろいろなものを見ましたが、これらが原因となっているかと思います。
そしていえることは「先生になる人は真面目な人が多い」ということです。よいことではあるのですが、悪くもあります。
私見ではありますが、
- 周りからよく見られたい
- 失敗したくない
- 恥をかきたくない
- 変に目立ちたくない
という人が結構多いと思いました。
よく残業時間が多いとか言われますが、過度な残業はする必要はないと思います。
それでもなぜ過度な残業をするのか?
仕事が多いということもあるかもしれませんが、他の先生に何か言われたくないという思いがあるかと思うのです。
定時になったら堂々と帰ればよいのです。なぜなら権利だからです。
ある意味少しくらいいい加減なところがあったり、周りの意見をいい意味で流す能力がある人の方がやっていきやすいと思います。
満足度を増やす必要がある
よく企業満足度というものがあります。一般企業では働ている人たちが満足できる、やめない社内体制を作ることに努力しています。
同じ人材が長く働き続けたほうが、仕事内容を把握しており他社とのつながりもできているため、仕事がしやすく効率がよいのです。
新しい人材の採用を繰り返せば、この人材に対して教育する必要がありコストがかかります。
こういった面も教育現場は重要視する必要があります。
「辞めるなら採用すればよい」
今はこのような状態になってしまっているように感じます。だからよい先生も育ちにくいのかもしれません。
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