2024年から教員採用試験が6月に変更 現場のことを理解しているか疑問

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2024年から教員採用試験が6月に変更というニュースがありました。

教員採用試験はこれまで、7月に1次試験が行われてきました。夏の暑い日に受験というイメージがありました。

それが2024年から6月に前倒しになると、5月30日に文部科学省が全国の都道府県教育委員会に文書を配布したそうです。

なぜこのような変更があったのか?ということですが、教員の確保を目的としているとのことです。

この決定に対して思うことがあるため記事にします。

内定の時期の問題ではない

教員採用試験は1次試験と2次試験から成り立ちます。最終的な試験結果が出るのは秋ごろとなります。

そのため、一般の企業よりも内定が出るのが遅いことが教員不足につながっていると考えているようです。

この辺りは私個人の意見とは異なります。

本当に先生になりたいと思っている人は、内定がいつ出たとしてもあまり関係がないと思うためです。つまり、もし教員採用試験に合格しなかったとしても、講師登録をして学校で講師として働き始めます。

講師で働きながら採用試験の勉強をしている人は非常に多いです。これは学校現場で働くことで勉強にもなるためです。

さらに講師経験を数年積むことで、講師経験者枠で採用試験を受けることができます。

むしろ一般企業に入って仕事をしながら採用試験の勉強をする方がかなりきついと思います。

このようなこともあり、内定の時期が教員減少に大きな影響を与えているわけではないと考えます。

参照 先生になりたい人必見!学校の先生になるために必要な2つこと

 

学校の実情が問題

教員希望者が減っている一番の理由は、勤務体系だと思います。

多くのメディアで教員の仕事は大変である・・・という内容の記事を見ることがあります。

どんなに好きな仕事であったとしても、あまりにも過酷である、もしくは過酷になると想像できる場合には、すすんでその職業を選ばなくなるものです。

実際メディアが報じるように、過酷な現場はあります。また強烈な上下関係があったり、保護者に悩まされることもあります。

そのため教員希望者の減少は採用試験の時期云々ではなく、さまざまな要因が絡んでいるからだと思うのです。

時間になったら帰ればよい 真面目な人が多い

先生という仕事を大変と感じている先生や、大変と報じているメディアがありますが、そんなことないと思っている先生は存在します。

そもそもですが、学校の先生は地方公務員です。勤務時間は決まっています。つまり決まった時間に帰ってもまったく問題ありません。

極論ではありますが、仕事が終わっていなかったとしても返っても問題はないのです。

ところが、先生の多くは真面目です。仕事はなるべく残さないようその日の内に片付けようと考えたり、生徒のためにさまざまな作業を行います。

たとえば生徒の学力を上げようとして宿題を出した場合、生徒の人数分の採点を行うことになります。宿題を出せば出すほど、生徒からは嫌がられるかもしれませんが、実は先生の仕事量が増えていっているのです。

なので学生時代は宿題をたくさん出す先生は嫌いでしたが、実はそういった先生ほど生徒の学力を何とかしようと一生懸命だったのです。

このように先生の仕事量は、先生自らが調整することができます。宿題を出すか出さないかを決めるのも先生自身です。

万が一生徒の成績が全く向上しなかったとしても、別にクビになることはありません。

総じていうと、先生という職業を選んでいる人たちは真面目な人が多いのです。

そのため、遅くまで職場で作業をしています。

しかし中には定時で帰る先生もいます。そういった先生を見て周りの先生は色眼鏡で見ることがあります。それはそれで問題を生み出すのです。

根本的な意識改革が必要

現状の学校現場をよくするためには、先生たちの意識を根本的に変えるしかないと思います。

いわば自分の首を自分で絞めてしまっている状態です。

遅くまで仕事をすることが美徳となってしまっている世界です。

そのため定時で帰ることが当たり前、もしくは残業しても1時間程度が当たり前の状態にしなければならないと思います。

もしそれでも仕事が終わらないというのであれば、人材を採用すればよいと思うのです。

人材を確保するために採用試験を前倒しにするとのことですが、そもそも採用試験を受験して落ちている人はいます。1倍を切ることはないのです。

そもそも教員採用試験の難易度が高いと思うのです。そして試験自体に疑問があります。

学校で教える職業であるためある程度の知識は必要です。しかし同じくらい、もしくはそれ以上に人間性が重要ではないでしょうか。もっと人間性を重要視する試験内容にするべきだと思うのです。

するともう少し採用者数は増えることでしょう。

また支援委員のような人をもっと違った形で採用すればよいと思います。

つまり担任の先生のほかに、宿題を見る先生、掲示物を担当する先生など、分業制にすればよいと思うのです。色々方法はあると思います。

勝手な意見ですが、今回の前倒しを決めている人は実際に教育現場で働いた経験がないのではないでしょうか?そもそもの問題点がズレていると思うのです。

6月に前倒し?その時期は運動会が開かれていたり、教育実習が入る時期となります。

現場の声が届いているようでまったく届いていない決定だと思いました。

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