社会人の多くが働きながら通信大学や通信大学院を利用して、資格や免許を取得しています。
実は通信大学で社会人が勉強することは決して珍しいことではありません。
先に結論から言いますと、通信大学に在籍している社会人の数は約10万人となっています。大学院も合わせると約12万人となります。
これほど多くの人が、仕事をしながら目的をもって通信大学で勉強しているのです。
人気な通信大学5選
当サイト内でとくに人気な通信大学を5校紹介します。
人気順 | 大学名 |
---|---|
No.1 | 明星大学 |
No.2 | 佛教大学 |
No.3 | 星槎大学 |
No.4 | 東京福祉大学 |
No.5 | 日本大学 |
明星大学と佛教大学がとくに人気
通信大学の中でもとくに人気の学校が「明星大学」と「佛教大学」です。
この2つの大学は、歴史も古く、在籍している学生数も多いです。在籍している生徒数が多いことが原因してか、学費もかなり安く設定されています。
この2つの通信大学はとくに教員免許の取得を目指す方にはよいかと思います。
通信大学では多くの社会人が勉強をしている
令和3年度に文部科学省が行った学校基本調査報告書によると、通信大学に在籍している学生の数は約20万人となっています。
通信大学院の学生数は約7000人。そして通信短期大学であれば約2万人となっています。
これだけ多くの人が通信大学で勉強しているという事実があります。
社会人の生徒数
次に通信大学や大学院に在籍している社会人の割合を計算してみます。
通信大学 | 通信大学院 | 通信短期大学 | |
---|---|---|---|
学生数 | 約20万人 | 約7000人 | 約2万人 |
社会人割合 | 49.3% | 82.3% | 18.3% |
社会人数 | 約10万人 | 約5000人 | 約3600人 |
通信大学の学生の社会人割合は「49.3%」となっています。つまり数にすると約10万人となります。
次に通信大学院の場合は「82.3%」が社会人となっています。つまり約5000人となります。
このようなことから考えてみても、多くの社会人が通信大学、もしくは通信大学院で勉強していることがわかると思います。
そのため通信大学は決して特別なものではないということがわかると思います。
社会人が通信大学へ入学する動機 資格や免許取得
通信大学で勉強する社会人の多くは、資格や免許の取得を目的としている割合が多いです。
たとえば「大学卒業資格」が29.5%、「職業資格」が27.6%、知識技術が「13.9%」となっています。
つまりこれまで大学を卒業していない人が、社会人になり必要と考えて取得しているケース。また社会人になって、資格を持っていたほうが良いと考えたケース。
そしてたとえば私のように、社会人になってから教員免許を取りたいと考えるケースなどです。
いずれにしても、通信大学で社会人が学ぶことは特別なことではありません。むしろそうすることで、この先の人生の方向性を変えていっているのです。
通信大学では19個の資格と14種類の教員免許を取得することができる
通信大学では数多くの資格や免許を取得することができます。
たとえば当サイトでは19個の資格と14種類の教員免許を取得することができる通信大学を紹介しています。
当サイトに紹介している以外の資格や免許を取得できる通信大学もあるかもしれませんので、興味があったら調べてみてください。
通信大学を選ぶところからはじめる
通信大学で勉強するためにまずはじめにしなければならないことは、通信大学選びです。
通信大学によって、取り扱っている資格や教員免許が異なるためです。つまりどこの通信大学でもよいというわけではないのです。
たとえば「保育士」の資格は、聖徳大学や明星大学などで取得することができます。
しかし「博物館学芸員」の資格は、聖徳大学では取得できますが、明星大学では取り扱っていません。
教員免許でも同じことがいえます。
ほぼすべての教員免許を取得することのできる明星大学ですが、情報の教員免許を取得することはできません。
このようなことがあるため、まず自分の取得したい資格や教員免許を取り扱っている通信大学を選ぶところからはじめてください。
年度によって異なることがある
資格も免許も、通信大学によっては新規で募集を開始するケースと募集を停止するケースがあります。
たとえば今年は情報の教員免許が取れた通信大学があったとします。しかし翌年からは募集を停止することがあります。
逆に翌年、新しい教員免許を取得できるようになることもあります。
このようなことは事前に大学のホームページで告知されます。
資格や免許を取得するための単位を修得する
教員免許でいえることですが、通信大学で教員免許が取れるわけではありません。
「教員免許を取るために必要な単位を取る」のが通信大学の役割となります。教員免許の場合は、教員免許を取得するために必要な単位を通信大学で修得し、教育委員会に申請することで教員免許を取得することができるようになります。
資格でもいえることです。
たとえば「公認心理師」ですが、通信大学で得られるのは「受験資格」となります。この受験資格を得ることで国家試験に挑戦することができるのです。
当サイト内では「通信大学で資格や免許が取れる」と表現していることが多々ありますが、わかりやすく表現しているにすぎません。
働く社会人に通信大学がおすすめな4つの理由+大きな1つの理由
社会人として働きながら、資格や教員免許を取るためには通信大学はおすすめです。
「社会人が教員免許を取得する1つの方法+3 働きながら学ぶ2つのコツとは」でもお話ししていますが、理由は以下の4つです。
- 好きな時間に勉強できる
- 好きなところで勉強できる
- 授業へ出席する必要がない
- 学費が安い
好きな時間に勉強できる
多くの社会人は仕事のために、1日約8時間~10時間程度のまとまった拘束時間があることでしょう。そのため一般の大学で授業を受けることは難しいでしょう。
しかし通信大学での勉強の基本は自宅学習です。つまり好きなときに勉強をすることができます。
そして近年ではPCやスマホを使って録画の講義を見て勉強することもできます。そのため場所は選びません。
学費が安い
通信大学の学費はとにかく安いです。(あくまでも大学の学費と比べての話です)
一般的な大学であれば年間の学費が80万円~120万円前後となります。
ところが通信大学の場合には、取得する資格や免許にもよりますが、半額以下ということはよくある話です。
そのためもし資格や免許を取得するために大学進学を考えているのなら、学費が圧倒的に安い通信大学への進学は選択肢となりえることでしょう。
入学試験がない
社会人が通信大学を選ぶもっとも大きな理由は「入学試験がない」ということかもしれません。
通信大学には入学試験はなく書類選考のみです。それも通信大学にヒアリングした結果、よほどのことがない限り入学拒否にはならないとのことです。
一般的に大学に入学するためには各大学の入学試験に合格する必要があります。そのためにはかなりの勉強量が必要となりますし、現役の学生と勝負することになります。
長く受験勉強から離れている社会人にとってはかなりきつくなります。
ところが入学試験がないため、そのあたりの心配を全くする必要がありません。
通信大学にまつわる不安 学歴にならないと思われがち
通信大学は文部科学省が認めている教育機関です。
これがすべての答えとなります。
そのため、通信大学を卒業すれば大学卒業資格であれる「学士」を取得できます。つまり立派な学歴となるのです。
資格も教員免許も本物を取得することができます。
参照 通信制大学は学歴にならない?それは完全にウソ!でも通信制大学に対する誤解はある
通信大学を批判的に考える人が一定数いる
通信大学に対して誤った認識をもつ人は一定数います。
そのため通信大学卒業は就職に不利だ・・・という噂につながることもあります。しかしこれは何とも言えないことです。
どんなに偏差値の高い大学を卒業してもすべての就職先の内定をもらえるわけではありません。逆に偏差値の低い大学出身でも内定をもらえる人もいます。
企業の判断基準はその会社の人事しか明確に知らないため、通信大学出身だから・・・というのはあくまでも噂の域を出ないのです。
しかしもし不安を感じるのであれば、通信大学を選択せずに一般の大学、それも偏差値が高い大学への進学を考えたほうがよいかもしれません。
計画性を持って勉強を進めたほうがよい
社会人が勉強をする際には、ある程度計画的に進める方がよいと思います。
なぜなら日々の仕事に追われ、途中で挫折してしまう人もいるためです。
卒業率から推測する
たとえば2019年の調査によると一般的な大学の卒業率は82%とされています。
一方、通信大学の卒業率は約50%~60%とされています。(当サイト調べ)
どうしても通信大学の卒業率の方が低くなってしまいます。これは一般の大学であれば、大学に通ってさえいればある程度何とかなってしまうものです。次はどの授業に出席する、どの試験を受けるか、いつまでにレポートを提出するなど、大学に関わる情報は大学側から丁寧に提供されます。
ところが通信大学の場合、大学に通わず自宅学習が基本となります。つまり自分で自分の管理をしなければならないのです。
よってレポート作成も後回しにしようと思えばできてしまいます。
このある意味自由さが、気づくと全然レポート作成や試験対策が進んでいないという状況を生み出しやすくなってしまうのです。これにより資格や免許資格の時期を遅らせてしまいます。
実際私の知り合いも、通信大学で大学卒業資格を取得しようとしていましたが、途中で断念してしまいました。理由は仕事が忙しいということを言い訳にしてしまった・・・とのことでした。
このようなことから、通信大学の卒業率は低くなりやすいのです。
実体験から語る 勉強を習慣化することが大事
通信大学で目的を達成するためには、勉強を習慣化するしかないと思います。
これは通信大学を経験している私が強く思うことです。
私の場合、通信大学で小学校の教員免許を取得したわけですが、1日1時間~2時間は勉強時間を確保するようにしていました。
そもそもですが、正社員で仕事をしてしまうと時間の確保が難しいと考えていたため、アルバイトで生計を立てていました。
また小学校の教員免許を取得するということは教育実習や介護実習に参加しなければならず、そのようなことからも正社員で仕事をするのは難しいと事前に判断したのです。
さらに週末は可能な限り頑張る・・・といった感じで、特別何時間勉強するとは決めずにレポート作成をしていました。
とにかくレポート作成をどんどん行う
通信大学で単位を修得するために必要なことのほとんどは、レポートと試験です。
単位を修得するためには、レポートと試験の2つの合格が求められます。
科目によって、そして単位数によってレポートの数は変わってくるのですが、2単位を取得するためには2~4つのレポート、4単位を取得するためには4つ~8つのレポートに合格する必要がありました。
1つのレポートが文字数約2000文字であるため、それなりのペースでレポートを作成していかなければ全然終わらないのです。
そしてレポートは合格する必要があります。不合格になってしまうこともあります。ですからそれなりの「質」は求められます。
絶対に避けたいこと 合否が分かるまで待つこと
レポートを提出して、その合否が判断してから次のレポートを作成するといった方法は避けた方がよいでしょう。
合格していてもしていなくても、どんどんレポートを作成し提出したほうがよいです。
たとえば私の場合、2年半で教員免許を取得しました。最短では2年で取得できるため半年余分に時間がかかったというわけです。
先ほども話した通り、私は1日1時間~2時間は勉強時間を確保するようにしていました。それでも半年余計に時間がかかったのです。
そのため、レポートはどんどん作成し提出していった方がよいでしょう。
科目試験勉強も必要 受験日と受験科目数に制限がある
単位を修得するためにはレポートに合格するだけではなく、科目試験にも合格しなければなりません。
試験内容はものすごく難しいということはありません。ただし科目によって得意不得意があるため、合格が難しい科目もありました。
問題点は、1回の試験で最大4科目までしか試験が受けられないことです。
たとえば明星大学の場合には、4月、5月、6月、8月、10月、11月、12月、2月と1年のうちで8回試験を受けることができます。1回の試験で最大4科目までなので、すべてに合格すると32科目となります。
当然不合格になってしまうこともあるため、なるべく早く資格や免許を取得するためには、不合格を避ける必要があります。
それはつまり、それなりの勉強が必要となってくるということになります。
スクーリングで単位修得という方法も
通信大学ではスクーリングという仕組みがあります。
これは大学や指定されている会場に行き、大学の先生から直接授業を受けるものです。(オンラインスクーリングもある)
直接授業を受けるため、そして質問をすることができるため理解度が増します。
そしてスクーリングの授業の最後は試験が行われ、この試験に合格することで科目試験代わりとなります。
あくまでも私の経験談ではありますが、どうしても合格できない科目がありました。そのためスクーリングに参加し授業を受けることでいろいろ理解することができました。
結果として、スクーリング後に行われた試験も簡単に解くことができ合格することができました。
そのため、レポート作成段階で難しい内容と判断した科目に関しては、スクーリングに参加してみるという選択肢もあるかと思います。
ただしスクーリングのネックは、別途費用が発生するということ、スクーリングを受ける時間を確保すること、会場までの交通費が必要となることです。
社会人なら通信大学という選択肢はアリ
社会人が通信大学に通いことは珍しいことではありません。そして多くの社会人が通信大学で勉強しています。
もし現在社会人であり、大学で勉強したいということであれば、通信大学という選択肢を考えてみると良いと思います。
ただし通信大学で取得することのできる資格や免許は限定的です。
そのため、取得したい資格や免許が通信大学では取得できないということもあることでしょう。
そのような場合、そしてどうしても取得したいということであれば、一般的な大学への進学を選択するしかないと思います。
働きながらの勉強は大変だとは思います。しかし大変さを乗り越えた向こうには、違った人生が待っているかと思います。私のように。
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