学校の先生には大きく分けて「正規教諭」と「講師」が存在します。
その中で「講師」も2つに分かれており、「常勤講師」と「非常勤講師」が存在します。そして常勤講師と非常勤講師の扱いは変わってきます。
一番の違いは勤務時間でしょう。常勤講師は「フルタイム」で働きますが非常勤講師は「スポット」で働くことが多いです。
ここからの話は、各都道府県や各教育委員会によって異なることがありますので、参考程度にしてください。
勤務時間 契約状況によって異なる
常勤講師の勤務時間は、基本的に正規教諭と同じになります。
そのため、8:00~16:45までとなります。
※勤務時間は学校や各市町村、教育委員会によって若干異なります。
ところが非常勤講師は、契約形態によって勤務時間が異なります。
たとえば自分の担当する授業のときだけ出勤をするタイプであったり、何時~何時までと勤務時間数が決められているタイプもあります。
給料 固定給か時給か
常勤講師は他の教諭と同じ扱いになるため、固定給です。
その際、前職や経験等がある場合には、加味されることがあります。非常勤講師は時間給となるため、アルバイトと同じと考えてよいと思います。
非常勤講師は副業OK
非常勤講師は働く時間が短くなってしまうため、副業が認められています。
一方常勤講師は地方公務員に該当するため、副業することはNGとなっています。
兼業申請で許可が出れば正規教諭もOK
正規教諭や常勤講師は副業が制限されています。
制限というのは、完全に禁止というわけではなく、副業の内容、さらには許可を得ればOKということです。
たとえば教育関係の仕事や地域貢献の仕事、株式や投資などは許可が出る可能性が高いとされています。
ただしそれら以外は原則禁止と考えておいた方がよいと思います。
とはいえ、学校は閉鎖的な職場であり、副業に嫌悪感を抱く人たちが多いでしょう。(聞いて回ったわけではないため想像となりますが・・・)
そのため、周りの先生から良い目で見られることは難しいでしょう。
仕事の内容は異なる
常勤講師と非常勤講師の仕事内容は大きく変わります。
常勤講師は正規教諭と仕事内容はほとんど変わりません。担任にもなりますし、部活動を持つこともあります。教諭のしている仕事のほとんどをすることになります。
非常勤講師は、担任を持つことはありません。部活動を持つこともありません。基本的には自分の担当する授業だけに出勤、もしくは決められた勤務時間のみ勤務という形式となります。
有給休暇(年休)を取ることは可能
常勤講師にも非常勤講師にも有給休暇があります。
常勤講師には年間20日の年休(有給休暇)があります。
非常勤講師にも有給休暇はあります。ありますが、教諭や常勤講師に比べるとかなり少ないです。
全ての労働者は、労働基準法に守られているため、勤務日数や様々な要因が絡んできますが、いずれにしても有給休暇を取ることは可能です。
どちらにしても有給は取りづらい
学校で勤務する教諭や講師は年休と呼ばれる有給休暇があります。
あることはあるのですが、なかなか取りづらいものなのです。
たとえば教諭が有休を取るタイミングは、授業がすべて終了した後の数時間であったり、夏休みや冬休みの数日ということがほとんどです。
私用で丸1日有休を取得する人はほとんどいません。
周りの目が気になる+責任感
あくまでも私見と実際に聞いた話ですが、教諭が有休を取りづらい理由としては、周りの同僚の目が気になるといった点と、責任感からだと思います。
たとえば小学校の場合、丸1日有休を取るということは、担任している学級を他の先生に代わって入ってもらうということになります。
「自分の学級に他の先生が入ってもらいたくない」という思いと「自分だけ休んでいると思われたくない」という思いからなかなか休めないのです。
「休む=悪」というイメージが付いてしまっているのかもしれません。
似たような理由で、生徒が学校のある日に家族の用事で休むことに嫌悪感を抱く先生が意外と多くいます。たとえば家族で旅行に行く場合にもあまり良い顔をしない先生がいるのです。
常勤講師になる方法 教育委員会に登録するだけ
常勤講師になるためには、教育委員会に登録するだけです。
そして講師の空きが出たら、基本的には登録順に声がかかるようです。そのため講師に空きが出ない、もしくは登録が後ろの方である場合には声がかからないようです。
任用期間はいろいろ 更新制
常勤講師の場合の任用期間は、1ヵ月~1年とされています。
私の知る限りでは、勤務している間に特別な問題がない限り、ずっと更新し続けることが可能です。
そのため、教諭にならず講師として働き続けている先生もいます。
一方、非常勤講師の場合は正直不明です。なぜなら非常勤講師の先生を1人見たことはあるのですが、話をしたことがないためです。またそれに関して周りの先生に話を聞いたこともないためです。
恐らく副業がOKという面からも、完全にスポット的な任用であると想像されます。